ツアー関連情報

ユルタ(パオ)キャンプ宿泊とラクダで村訪問

 

宿泊用と食事用ユルタが並ぶ

 ウズベキスタンというとイスラム建築が有名ですが、ウズベキスタンの見どころは実はそれだけではありません。今回ご紹介するのはウズベキスタンの北西部。ところどころに低潅木が生えた荒野が広がる砂漠地帯です。
 ウズベキスタンはシルクロードの一大交易中継地です。そして、シルクロードといえばやはり砂漠にラクダのイメージではないでしょうか。都市部でイスラム建築に触れ、郊外の砂漠でラクダに乗れば、ウズベキスタンに今も息づくシルクロードの文化を心行くまで感じることができるでしょう。


華やかな絨毯の上に
ウズベク風布団を敷いたユルタ内部

 

ウズベキスタン北部でユルタ(パオ)キャンプに泊まる

そこで、今回のツアーではウズベキスタンの北部、アイダルクル湖周辺の砂漠地帯にたつユルタキャンプに宿泊します。このあたりでは今もラクダが家畜として飼われており、キャンプの周りでもラクダが放し飼いにされています。一見してウズベキスタンとは分からない風景ですが、これぞウズベキスタンのかつての繁栄を支えたシルクロードの暮らしの片鱗でもあるのです。キャンプの中には宿泊用ユルタが十数棟と、食事用のレストランユルタ、洗面所(いちおう水洗です)があります。ユルタは外観こそシンプルですが、中は絨毯や刺繍などで豪華に飾り付けされています。


ドンブラ演奏中
(暗くてごめんなさい…)

 夜が更けると、キャンプのスタッフが民族楽器を持ち出し、焚き火を囲んで演奏をしてくれます。ウズベキスタン北部はカザフスタンに近いということもあり、イスラム音楽とはまた違った、哀愁漂うカザフの音楽が奏でられていました。弾き語りの歌詞の内容は完全には分かりませんでしたが、断片的に耳に入ってくるカザフ語の単語から想像するに「美しい娘が羊を追うぅぅ~」のような、生活に密着した素朴な内容ではないかと思いました。


近郊のアイダルクル湖にて
右がキャンプのマネージャーさん

 ユルタキャンプを切り盛りするのは、近くのドゥンガラック村に住むウズベキスタン在住のカザフ人の皆さん。彼らは村に定住しており、今はもう遊牧生活をしていませんが、春~秋にかけてツーリスト向けに昔ながらのユルタでの暮らしを体験してもらおうとキャンプを開いてます。キャンプのマネージャーさんはとても親切で、村もぜひ見てみないか?と誘ってくれました。村までは約4km。その間は砂漠です。村からキャンプまでは車道まで迂回して車で来るか、ラクダか徒歩しかありません。ユルタキャンプに到着してからというもの、ずっと気になっていた放し飼いのラクダたち・・。やっぱりここはラクダに乗るしかないでしょう!!

ラクダに乗ってドゥンガラック村へ


ラクダに乗って村へ出発!

 ユルタキャンプでは観光客向けのアクティビティとしてキャメルライドをすすめています。ただ、キャメルライドと言っても、ラクダに乗って写真を撮ったり、キャンプの周りを少し歩いたりするだけという場合が多いそう。地元の皆さんのようにドゥンガラック村までラクダで行くというお客さんはまずいないそうです。ラクダに乗ったことがない人でも安心して楽しめるよう、ラクダ引きのスタッフがついてくれます。言葉は通じませんが、いつもキャンプの周りでラクダ引きをしているので、ラクダに乗るときなど、言葉が分からなくても不安を感じさせないよう上手に気をつかってくれます。村~ユルタキャンプはいつも通っている道(道と呼べるか・・?)です。鼻歌交じりでキャメルライドが始まりました。


道なき道を行くラクダ

 ラクダにはヒトコブラクダとフタコブラクダがいます。モンゴルや中国など東のほうにはフタコブラクダ、トルクメニスタンやアラブ地域など西のほうにはヒトコブラクダがいます。その間のカザフスタンやウズベキスタンは、ヒトコブとフタコブエリアが混ざり合う地域です。ここのユルタキャンプではフタコブが飼われていました。お尻はこぶとこぶの間におさまり、前のこぶを手でつかんでいられるため、全然怖くありません。ゆっくりと歩いてくれるので揺れもなく、余裕で1時間楽しむことができました。途中会ったのはトカゲくらいのものです。しんと静かな荒野の中、足音と風の音だけが聞こえました。

砂漠と生きるドゥンガラック人


村の中心部から学校までの通学路

 ドゥンガラックに着くと、ユルタキャンプで私を見送ってくれたマネージャーさんが先に着いていました。曰く、車で来たほうが早い、と。(笑)ドゥンガラックは民家がぽつぽつとあり、学校や商店があるだけの本当に小さな村です。定住生活にはなりましたが、昔の暮らしを懐かしみ、春になると村の中にユルタをわざわざ立てて暮らす人もいます。ちょうど結婚式をやっていて、ヘイ!日本のお嬢さん、見においでよ!と誘っていただきましたが、時間がなく断念しました…。でもそうやって気さくに声をかけてくれるくらい、この村の人たちは(というか、中央アジアの田舎の人たちは)親切です。


アッサラーム・アレイクム!!

 そのかわりに案内してもらったのが、村の学校です。これまた砂漠の中にあります。中を見学させてくれました。生徒のほうも珍客に興味津々です。アッサラーム・アレイクムと挨拶すると、声を合わせて元気よく「ワレイクム!」「アッサラーム!」と返してくれました。隣の子とひそひそ話をして笑い転げているお調子者もいれば、はにかんで喋らない子もいます。今回は写真を撮らせてもらっただけでしたが、黒板に地図を描いて「私はこの日本から来ました。お勉強頑張って下さいね。」というだけでも、子供達には刺激になるのではないかと思いました。
 学校は平日のみで、事前に訪問予約が必要です。学校がお休みの日は学校の見学はできませんが、そのかわり休みの日なら村のいたるところに子供達がいます。一緒に遊んだりできるのは、学校がお休みのときだけ。民家訪問も楽しいです。その日そこにある暮らしを見て、それを理解すること。これが村訪問の楽しみ方かもしれません。

イスラム建築だけではないウズベキスタンの魅力、まだまだあります。旅の興味は人それぞれ。この国はこれが見どころ、と決めてしまうのではなく、いろんな角度から旅を豊かにできたらいいなと思います。