【なにわ日記】地質学の旅の効用

ちょっと怪しい天気の下、「地質学の旅」の下見に行ってまいりました。目的地は地元奈良なので、いつもよりのんびり出発。生駒山を望む近鉄沿線の駅で下車。住宅街を抜け、「こどもの森」と名付けられた自然公園を含む丘陵地帯の尾根を南へ進み、最後は世界遺産法隆寺へと降りていくコースです。

途中、講師の田中宙先生とも合流し、先生は本番に向けて適当なサンプルを探しながら予定ルートをたどって行きます。ルートの後半、厄除けで有名な松尾寺に来ました。以前お参りに来た時には、気にならなかったのですが、大きな厳つい岩がむき出しになった山の斜面にはお不動さんが祀られています。風の旅行社で「地質学の旅」を担当するようになってから、詳しいことは未だ、分からないものの、「石」を意識するようになりました。そうすると見方が変わってきました。「ただの大きな石」から、「何らかの地殻変動で何千万年という単位を経て今目の前にある」存在。いくつもの奇跡が重なってできた岩。修験にも通じるお不動さんには、そんな岩場が似合います。そしてその背景には三重塔。地質と聖地とはどこかつながりがあるような気がします。

そこからなだらかな尾根道を下って視界が開けたところに出れば法隆寺はもうすぐ。ラッキーにも法隆寺では、世界遺産の参道を神輿が通っていくお祭りに遭遇。詳しい由緒などは知りませんでしたが、若い神輿の担ぎ手がいることにちょっとうれしくなるお祭りでした。山中では小雨もぱらつく天気でしたがお祭りに遭遇したときには気持ちのいい青空が広がっていました。

ー田中宙さんと行くジオウォーキングー

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