シルクロードだより 第64便 女神ナナ降臨!@大阪

カフィル・カラ遺跡出土の女神ナナが彫られた木板


国立民族学博物館の特別展「シルクロードの商人(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―」を見て参りました。
結果を先に申し上げますと、すごくよかったです。

特別展の目玉はなんてたって、女神ナナアイドルでもありません。人気漫画でもありません。名古屋駅の足の長い人気キャラでもありません!ウズベキスタンはサマルカンド郊外のカフィル・カラ遺跡から発掘された木板に彫られていた像で、ソグディアナ地方(現在のウズベキスタンからタジキスタン周辺)のソグド人が信仰していたゾロアスター教の女神だそうです。イランではなく、ソグディアナ地方独特の神様のようで、メソポタミアのイシュタルや水の女神アナーヒターなどに起源をもち、地元の古い神様と習合したのではないかとの見立てがありました。

黒くなっているのは、8世紀のアラブの侵攻で町が焼け落ちた際、建物ともども燃えて炭化してしまったため。しかし、それが幸いして腐敗せず今世紀の発掘に至ったとのこと。大きな扉くらいの木の板に上部中央に女神ナナを描き、その両側と下部に信奉者や楽団などを配する芸術性の高い木彫りの板です。同じ展示場には、すぐそばで発掘されたもうひとつの木彫りの装飾も展示されていて、そこには四臂のナナ女神がライオンに座ってる像が彫られていました。ヒンドゥ教(もしくは仏教?)の影響で手が増えたのかもしれません。

ゾロアスター教の最高神はアフラ・マズダのはず。しかし、この地方では、アフラ・マズダより女神ナナの方が人気があったらしい。メソポタミアから姿を変えて東進し、偶像崇拝禁止のゾロアスター教の国ペルシアをかいくぐって、ソグディアナの地で女神像として浮上・君臨したナナ。さらにはインドの影響を受けて腕の本数まで増やしてしまうなんて・・・シルクロード恐るべし!

そんな神様の像を目の当たりにすることができる特別展。超お勧めです。

それ以外にも、入口にはでっかーいシルクロード全図で心をわしづかみにされ、カフィル・カラ遺跡からの出土品が惜しみなく展示されています。私のお気に入りは「封泥」。手紙や貨物を封印する際の粘土で印章などが押されたもの。ここにはギリシア神話ヘラクレスの印象があり、片や漢字表記のある銅鏡が出てきていたり、文明の十字路サマルカンドならではの出土品がずらり。そして、サマルカンドのアフラシャブ遺跡の広間を飾っていた壁画のレプリカがドドーンと。レプリカとはいえ見ごたえ十分です。玄奘三蔵が訪れたころのサマルカンドの遺跡です。彼が目にしたやも知れません。
それに、乙嫁語りファンや森薫先生ファンの方には、先生書下ろしのキャラクターが各所で案内してくれてますのでお楽しみいただけることでしょう。

アフラシャブ遺跡の広間に描かれていた壁画(レプリカ)

女神ナナはタジキスタンのペンジケントなどでも出土しているとのこと。私もこの度初めて知った女神様ですが、大変興味を持ちました。

この特別展で興味持たれた方はこちらのツアーはいかがでしょうか?。
ペンジケントやドゥシャンベの博物館も見学します。

催行人数に達しています

パミール高原とアムダリア川とカラクム砂漠

タジキスタンからテルメズ、トルクメニスタンへの道 14日間

出発日設定2026/05/27(水)
ご旅行代金787,000円
出発地東京・大阪
玄奘やアレキサンダー大王が越えたとも言われる鉄門 玄奘やアレキサンダー大王が越えたとも言われる鉄門

ツアー

シェアする

コメントを残す

※メールアドレスが公開されることはありません。