お米をめぐる記憶

私はお米が好きです。母方の実家が米農家だったこともあり、秋になると毎年のように新米が届いていました。実家では母のこだわりでガス炊飯器を長年使っていて、その炊飯器で炊いたごはんはふっくらとやわらかく、つやも香りも素晴らしかったので、つい何杯もおかわりしてしまった記憶があります。

日本のお米だけでなく、海外で食べたお米料理も好きです。昨年9月にキルギスへ添乗した際、現地で「プロフ」という炊き込みごはんを食べる機会がありました。キルギスやウズベキスタンなど中央アジアは、昔から多くの人と物が行き交ってきた交易の中心地で、さまざまな食文化も交差しています。プロフもその一つで、西へ行くとトルコでは「プラウ」、フランスでは「ピラフ」と呼ばれているようです。

高級なウズゲンの赤米で作ったプロフ 赤い筋が一本入っていています

プロフに使うお米にもいくつか種類がありますが、中でも特別とされているのがウズゲンで収穫される赤米です。キルギス東部のフェルガナ地方にあるオシュ近郊で育てられていて、天山山脈からの雪どけ水に恵まれた地域です。赤米には細く赤い筋が一本入っていて、炊いた後もその筋が残ります。味の違いは私の舌では感じられませんでしたが、「高級米」と聞いてからは、不思議とおいしく感じられました。ウズゲンの赤米については「食の宝庫キルギス」の本(外部リンク)に詳しく記載がありますので、ご興味にある方はぜひご覧ください。

ウズゲンの赤米 ビシュケクのオシュバザールにて

そんなお米好きの私のおススメは、弊社の通販サイト「縁shop5」で取り扱っている「五郎兵衛さんのお米」です。こちらは長野県佐久市の五郎兵衛用水周辺で作られていて、蓼科山からの清流と粘り気の強い土壌に育まれた、粘りと甘みのあるコシヒカリです。一般にはあまり流通しておらず、“幻のお米”と呼ばれることもあるそうです。(2025年産予約受付中!詳細はこちらをクリックください)

販売元の(株)みまよせさんのInstagramでは、時々田んぼの様子が紹介されてます。私の実家は田んぼの前だったので、その様子が懐かしく、楽しみに拝見しています。先日アップされていたのは、カエルの写真でした。実家でもよく家の中にカエルが入ってきました。ある時、お風呂を沸かそうとして蓋を開けたら、アマガエルが泳いでいたことがありました。平泳ぎが苦手だった私は、優雅で美しいアマガエルの「かえる足」に思わず見入ってしまい、羨ましく思ったことを、思い出しました。

お風呂カエル事件があった夕食時に、母にカエルがお風呂で泳いでいた話をすると、「蓋を開けてよかったね。茹でガエルになるところだったね」と、のんきな返事がかえってきたことも、ついでに思い出しました。

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