入国制限の緩和

全世界の国々を対象に、在留資格をもった外国人などの入国を一日1000人限定ではあるが認めることになった。また、現在、外務省の危険度3(渡航は止めてください)を発出している159か国に関して、感染状況に応じて危険度2(不要不急の渡航は止めてください)に順次下げていくとことも発表された。しかし、危険度2でも14日間の自主隔離は維持され、日本人が帰国する際も同様の扱いを受けるから、観光目的の海外旅行ができないことに変わりはない。

それでも、一歩前進だ。そもそも、台湾、韓国、ベトナム、ニュージーランドなど日本より遥かに感染拡大防止に成功している国々が、この危険度3に指定されていたのだから、むしろ遅すぎたという印象だ。

一方、ハワイは、10/15から事前検査プログラムを実施し、72時間以内のPCR検査による陰性証明書を持参すれば、14日間等の隔離をなくすと発表している。日本も、次の一歩は、14日間の隔離の撤廃である。

9/29北海道大学大学院医学研究院の豊嶋崇徳教授らの研究グループの発表は、14日間隔離撤廃につながる久々の朗報だった。北海道大学病院のHPによれば、同研究グループは、約2000例という過去世界最大の症例における唾液と鼻咽頭ぬぐい液の診断精度の比較を行い、それぞれの感度は83-97%対77-93%、特異度は両者とも99.9%以上と発表したのだ。

PCR検査の感度は、これまで70%といわれていたが、それを遥かに上回る約90%であり、特異度も極めて高く、信頼できる検査であることを明らかにし、鼻咽頭ぬぐい液、唾液ともに使用でき、より安全で簡便に採取できる唾液を用いたスクリーニング検査は標準法として適切であると結論づけたのである。

空港の検疫は、抗原検査に代わっているが、空港検疫でPCR検査を確実にやれば、ほぼ外部からの感染流入は防げるということだから、14日間隔離をなくす十分な根拠になると私は思う。今までは、胸を張って主張できなかったが、これからは堂々と、検査さえきちんとすれば大丈夫だと言い切れる。少しずつだが、道は開けてきていると思う。

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