ショパンコンクール

ショパンコンクールで反田恭平氏(27歳)が2位に入賞したと、同コンクールの会場となっているポーランド国立ワルシャワ・フィルハーモニーが発表した。第3次予選を経て12人に絞られたファイナリストに残ったもう一人の日本人・小林愛実氏(26歳)も4位入賞を果たした。それがどんなにすごいことかは、私にはよくわからないが、演奏をYouTubeで簡単に聴くことができるのには驚いた。

同コンクールは、1927年に始まり現存する最古の国際音楽ピアノコンクールだそうだ。きっかけは、第一次世界大戦後のベルサイユ条約で民族自決が原則となったことにより共和制のポーランド国家が再生し、民族の誇りを“ピアノの詩人”と称されるフレデリック・ショパン(1849年10月17日39歳没)に求めたことによるという。

民主化前は、優勝者はポーランドかソ連出身のピアニストに限られていたという歴史もあり、ワルシャワで開かれる地方の音楽コンクールでポーランド人贔屓だ、などという評価もあるようだが、現在は、ポーランド国立ショパン研究所が主催し間違いなく世界最高峰のピアノコンサートである。

参加条件に16歳以上30歳以下の年齢制限があり若手ピアニストの登竜門とされている。5年に一度開催され、今回は、昨年開催のはずだったがコロナで1年延期となった。世界各国から500人以上のピアニストが応募し87人が予備審査を通過。3回の予選を経て、日本人・反田恭平氏と小林愛実氏を含む12人がファイナリストとなった。ショパンの命日10/17を挟んで開催されるのが通例で、今回は10/3から10/20まで。10/21~10/23には入賞者(6人)の披露宴総会が行われる。

コロナの“お陰”で、クラシック音楽を聴く機会が増えた。本当は耳で聴き、心で感じ取るのだろうが、どうしても頭で理解する習性が身についていて、ついあれこれ歴史をたどって読み物を漁ってしまう。あんなに小学校のころから音楽の時間にクラシック音楽を“聴かされて”いたのに、結局、何も知らないまま今の年齢になってしまった。今からでも遅すぎたということはなかろう。少しでも、楽しい時間を過ごせたら素晴らしい。

それにしてもYouTubeには恐れ入る。若者の間でテレビにとって代わるのも理解できる。但し、あの煽り立てるような広告はスキップできるとはいえ気分が悪くなる。きっと酷い目に遭った若者も多かろう。あれだけは何とかならないものだろうか。

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