シミカルボ、子猫誕生! その名は「蘇り」(よみがえり) [LHASA・TIBET]

シミカルボ(白猫)に子供が生まれた。 僕は彼女を週末預かっているだけだったのだが、何をどう間違ったのか、僕の泊まっているホテルの部屋で生んだのだった。 テレビ台の下で。

その日は、もう朝からシミカルボがそわそわしていた。 何かを探すように。 おそらく、運命の時がとうとうやってくるのだと予感した。 でもその日はデプン寺のお坊さんと断りきれない約束があったので、彼女をおいて外出した。 そして帰ってくると、案の定、子猫を一匹出産していたのだ! そう、テレビ台の下で。

生まれてから一週間後・・・
(生まれてから一週間後・・・)

子猫(チベ語で「シムジュク」)は母と同じで真っ白である。 後頭部に、まるで清朝の弁髪のように黒く染まっているのが非常に気になるが、それ以外は真っ白。 チベットでは「白」を吉兆とみるので、これもなにかのよい知らせかと勝手に解釈し、勝手に喜ぶ。

シムジュク、乳を元気に吸うの図
(シムジュク、乳を元気に吸うの図)

それにしても、この4週間すくすく育ったものだ。 みるみるうちにでかくなり、今では体長15センチほどか。 

実は、シミカルボは4ヶ月前に子供を亡くしている。 
3匹産んだのだが、3,4日後に次々に亡くなってしまった。 
今回はヤク肉、ヤクミルクをふんだんに与え、過保護かと思われんばかりに気づかったのが功を奏したのか、子猫は死なずにすんだ。

チベットの田舎では、特に一昔前には、生まれたばかりの赤ん坊はよく亡くなったらしい。 「ずっと死産ばっかりだったが今回はちゃんと生きてくれるように」、「虚弱で半分死んだようだったが、生き返った」、と親が喜び祈る気持ちで、子供の名を「死から還ってきた」(シ・ロ)とつける習慣がある。 シは「死」、ロは「帰ってくる」という意味で、シロで「蘇り」と訳せるかと思う。

シミカルボの子供は「還って来た」のである。 一旦死んだものが黄泉の国を通り抜け、そしてまた還ってきた。 こんな嬉しいことはない。 シロと名付けよう。 体毛も白色に輝いているし。 後頭部にたくわけた弁髪を除いては。 

僕が泊まっているホテルはとても寛大である。 猫を飼ってもいいのである。 だが、シミカルボの出産時にふとんをちょっと汚してしまったので、ホテルのフロントに怒られた。 弁償金200元(約3000円)。 うへー、痛すぎー。 

猫の親子の参観希望が絶えない。 
一人10元のチケット制にして、彼女達にまかなってもらおう。 弁償金と日に日にかさむ食事代を。

親子
(写真ではよくわからないが、シロは群青色の眼をしている)

Daisuke Murakami
7月9日 
天気 曇りときどき晴れ
気温 17〜29度 (暑いのではなく、「熱い」です・・・)
服装 シャツ/Tシャツ+長ズボンが一般的。 チベタンから見て非常にかっこ悪いが、半ズボンも可。 紫外線がかなり強いので、日焼け対策は必須。 どんなに帽子が似合わない人も、帽子をかぶられたほうがよいでしょう。 異常乾燥注意報も引き続き発令。 あと、雨具は必ず持ってきてください。

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