ふたたびラサへ ~蒸し暑い時はチベットへ来るか、俳句/歌を詠む!~[LHASA・TIBET]

二週間の日本滞在を終え、先日再びラサへ戻る。
涼しいラサ、雨季のラサへ。

日本に帰国したばかりの数日は、蒸し暑い気候がなんとも新鮮であった。
ラサでフツウに暮らしていても、汗をかくことはほとんどないからであろう。
日本ではまるで「無料サウナ」に入っているかのようで、ちょっと得した気分にさえなった(笑)。
蒸し暑さで汗をかくのが快感とは言わなくも、悪い気分ではなかったのである。

ところが、滞在が一週間を過ぎる頃から、さすがにバテバテてきた(笑)。
明らかに体内電池切れ。
ラサの乾いた空気に慣れた体は、突然の多量の湿気に順応できないのか。

ところで、
チベット人は中国内地や日本などに行くと、「低山病」になるとよくいう。
我々日本人がチベットに行くと酸素不足で「高山病」になってしまうことが多いが、
その逆が起きるというのである。
酸素過多のせいで、頭痛、食欲不振はもちろん、吐き気をもよおすこともあるという。

これはほんとうだろうか。
酸素過多でそんなふうになってしまうのか。
思うのだが、乾燥高地に住んでいるチベット人は、湿気にやられてしまうのである。
酸素過多というより、湿気過多で、頭が朦朧(もうろう)とし、
ついでに体も朦朧としてくるのである。

そんなときには、月見ながら冷たいビール飲んで、俳句などを作ればよい。
一句。

酒飲んで 朧眼(おぼろまなこ)の おぼろ月


(梅雨時の紫陽花(あじさい)も、蒸し暑さを一瞬忘れさせてくれる。。)

話は変わるが、
日本滞在中は、東京の私立大学などで講義をする機会に恵まれ、
充実した時間を過ごすことができた。
人類学の講義なのであるが、チベット文化について、ラサのことについて、
なんでもいいから語ってくれと友人たち(人類学者MとW)に頼まれ(ありがたや・・)、
好きなように話してきたのである。

学生たちは、チベットという日本の日常感覚からはとても想像できないような空間から、
その話から、その写真から、なんらかを得てくれたであろうか。
富士山頂と同じ高さにある大都市ラサ、五体投地、聖地カイラス、そして、チベット仏教・・。

六道輪廻や観音菩薩の話をすると、
明らかに関心の眼差しで聞いているのが何人かいた。 
そんなことはオレはわたしは、聞いたことがない、六道の世界なんて信じられない、
でもあの祈りの風景は一体なんなのだろう・・・。

若者たちの反応は、非常に興味深かった。
(講義の後には、出席をとるかわりに、講義の感想を書かすのである。)
感想を読むと、意外と講義をしっかり聴いているのだな(笑)と思ったし、
鋭いコメントも少なくなかった。

若者はもっとチベットを知るべき、そして体で体験すべきであろう。
チベットという場、若いうちに旅する価値は、はかり知れないほど大きい。

* * *

ラサはこれから本格的な夏を迎える。
30度前後になって非常に暑い日もあるが、「からっと乾いた」暑さである。
日本の「蒸し風呂サウナ」からは程遠い。
避暑がてらにラサに旅行に来るのも一興では、と思う。

それにラサの夏は雨季なので、夜の間は雨が降ることも多く、
夜や午前中はとても涼しいのである。 
ここ数日、ラサは雨続きだ。
この文章を書いている今も、窓から雨の音が聞こえてくる。

日本でも梅雨はなにかと叙情を誘うが、
ラサの夜雨(よさめ)は、実はなかなか風情があるのである。

Daisuke Murakami


(蒸し暑さから逃れるために、紫陽花(あじさい)で有名な寺社に行き、歌を詠む。)

ちはやぶる 神に抱かれ 紫陽花の 
うつろな光 さ迷う魂

7月12日
(ラサの)天気 曇りときどき雨、太陽も少し。
(ラサの)気温 5~22度 (午後、太陽が出るともっと暑くなります)
(ラサでの)服装 昼間はTシャツ、シャツなど。 夜はシャツ、フリースなど。 日焼け対策は必須。 空気は非常に乾燥しています。雨具は持ってきたほうがよいでしょう。

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