モンゴル南ゴビ ~バヤンザク編~

昨年8月、モンゴルの南ゴビへ添乗で同行する機会に恵まれ、世界で初めて恐竜の卵が発見された伝説の地「バヤンザク」を訪れました。今回は、この魅力あふれる古生物学の聖地についてご紹介いたします。

バヤンザクとは

バヤンザク

バヤンザク


アルツボクド山に沿った砂岩の丘陵地帯で、幅約5km、長さ約8km、最も高い箇所は地表から50mの高さがあります。地元の人々は「泥の丘」や「ラクダの丘」と呼んでいましたが、1920年代に外国人研究者が訪れた際、赤い砂岩でできた丘が太陽に照らされて燃えるように見えたことから「燃える丘(Flaming Cliffs)」と名付けられました。

世界初の恐竜の卵発見地

世界で初めて恐竜の卵が発見された場所

世界で初めて恐竜の卵が発見された場所


バヤンザクは、世界で初めて恐竜の卵が発見された場所として有名です。1920年代、アメリカ自然史博物館の動物学者で探検家のロイ・チャップマン・アンドリュース(Roy Chapman Andrews)が率いる調査隊によって発見されました。
この前読んだ本では、「当初、この卵はプロトケラトプスのものと考えられていましたが、後にオヴィラプトロサウルス(別名:卵泥棒トカゲ)のものであることが判明しました。オヴィラプトロサウルスがプロトケラトプスの卵を盗んでいると推測されていたため「卵泥棒トカゲ」という別名が付けられましたが、現在では自分の卵を温めていたと考えられています」といった記載があり、面白い発見があったんだなと思いました!
恐竜の卵以外にも多数の化石がこの地で発見されており、世界で唯一プロトケラトプスの幼体15頭の集団化石も見つかっています。
格闘した状態で化石になった

格闘した状態で化石になった


また、2頭の恐竜が格闘した状態でそのまま化石化した「格闘化石」もここで発見されており、なぜ2頭が格闘したまま化石になったのかは現在も謎に包まれているようです。

化石発掘現場の見学

指先にある白い塊が化石です

指先にある白い塊が化石です


今回は特別に化石発掘現場に入らせていただき、実際の化石を見学することができました。写真に写っているのは化石のほんの一部で、地面の下にはまだ多くの化石が眠っているとのことです。

韓国人観光客の増加

SNS映えする写真を撮影する韓国人観光客

SNS映えする写真を撮影する韓国人観光客


訪問時には、プルゴンの車に乗った若い韓国人観光客を多く見かけました。韓国の有名インフルエンサーが南ゴビを訪れ、インスタ映えする写真を投稿したことが影響しているようです。そのため、プルゴンとバヤンザクの風景を一緒に撮影している方々を多く見受けました。

ラクダの石像

巨大なラクダの像15体

巨大なラクダの像15体


燃える丘の近くには15体のラクダの大きな石像があります。今回は車で通り過ぎただけでしたが、非常に迫力がありました。バヤンザクを訪れる際は、ぜひラクダの石像との記念撮影もおすすめします。

バヤンザクには、まだまだ多くの恐竜の化石が眠っています。皆様もぜひ一度モンゴルを訪れ、太古の恐竜たちの世界に触れてみませんか?

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