

第230回 ディ ~刃を研ぐ~
薬房の看板 田舎のおじいちゃんはかっこいい。なかでも望月(現・佐久市)の農場(第43話)のおじいちゃんは最高にかっこ良かった。昭和三年生まれ。最年少飛行兵として14歳で入隊。「富山の出身です」と自己紹介すると「広島で新型 […]
薬房の看板 田舎のおじいちゃんはかっこいい。なかでも望月(現・佐久市)の農場(第43話)のおじいちゃんは最高にかっこ良かった。昭和三年生まれ。最年少飛行兵として14歳で入隊。「富山の出身です」と自己紹介すると「広島で新型 […]
伝統薬 珍しく風邪をひいた。これは貴重な機会とばかりに薬房で取り扱っている風邪薬を試そうと思い立った。その薬とは「橋本七度煎(ひちどせん)」。愛知県の知多半島に伝わる名薬である。七度煎はその名のとおり七回も煎じて服用する […]
ツァンパ・クッキー ラサのスーパーにて チベットへ行くお客様からよく「帰国後に職場で配るような、ちょっとしたお菓子みたいなお土産はありますか?」と聞かれます。 いままでは「いや、チベットにはそういうものはないんですよ。 […]
1974年に完成した当時のメンツィカン校舎 ナムゲル・ツェリン先生の授業が僕は好きだった。一語、一語、確かめるようにゆっくりと語ってくれるので、外国人の僕にはとても聞き取りやすかったことが一つ目の理由。もう一つ、1 […]
チャイの屋台 インド人同士の大乱闘に遭遇したことがある。遠巻きの群衆のなかにチベット人を見つけると「なにが原因ですか」と尋ねた。すると意外な答えが返ってきた。「チャイの砂糖の量が少ないとかで、チャイ屋の店主と客が喧嘩にな […]
薪木から出た新芽 ハリエンジュの木々が生い茂る雑木林を駐車場にすべく、チェンソーで立ち向かった。伐って倒して、枝打ちして、丸太を短く伐って、運んでと、振り返ってみれば昨ヶ冬と昨冬のほとんどを費やしてしまったが、「大草原 […]
店内 杉はとっても柔らかくてとっても刻みやすい。作業中にうっかり金槌を床に落とすと、その形のまま凹んでしまうほどだ。その柔らかさのおかげで子どもが転んだときに頭を打っても安心である。伐りたての杉で建てられた店舗には杉の香 […]
「森のくすり塾」建設予定地に残されていた古い小屋を解体すると、50年以上も前の古い柱がたくさん残された。さっそく短く切って薪にしようとする僕を制するように、大工の新保さんが「クリの柱だけはあとで役に立つから残しておくよ […]
青いクルミ 「森のくすり塾」の店舗の大窓からは女神山、独鈷山を主役に雄大な景色が広がる。その景色の手前、小さな沢の土手にクルミ(胡桃)の大木が藤蔓(ふじづる)に絡まれて苦しそうにしていた。なにしろ約40年近くも手つかずの […]
虎のように勇気をもって 八世紀に編纂された『四部医典』にはユニークな喩え(チベット語でぺー)がたびたび登場し、暗誦に苦しむチベット医学生を楽しませてくれた。今回はそのなかでも心に残った喩えを紹介したい。
「四元素でつながっている」の絵解き図 八世紀に編纂されたチベット医学聖典『四部医典』は全般に渡って九音節からなる詩文(チベット語でニェンガ)で記され、それは約二万五千節にものぼる。アムチ(チベットの医師)は詩文をすべて […]
この愛らしさにやられます。 上野動物園のパンダ・シンシンが赤ちゃんを産んだことで、今朝のニュースはパンダのニュースがたくさん放映されていました。関西では白浜にあるアドベンチャーワールドにパンダがいるので、私も何度が見学に […]