
1泊目のキャンプ地 美しい湖とお花畑は、なるほどスイスのような景色
湿度が高く鬱陶しい梅雨の日本を抜け出し(旅の途中で梅雨明けしましたが)、お客様と一緒に“爽やかな”キルギスへ騎馬トレックへ行ってきました。6月20日(金)発~6月28日(土)着「キルギスの長閑な農村・チョンケミン谷を馬で往く9日間」にご一緒させていただきました。
さて、「キルギス」という国、日本人にとってあまり馴染みがないですが、どこにあるかご存知でしょうか?
旧ソビエト連邦から独立した中央アジア5ケ国の一つです。首都はビシュケクという人口145万人ほどの街で、ちょうど札幌と同じくらいの緯度に位置しています。北はカザフスタン、南はタジキスタン、西はウズベキスタン、東は中国と接する内陸(海がない)の国です。中央アジアのキルギス以外の国名の最後には「スタン」がついていますが、これはペルシャ語で「~の場所」や「~の地」を意味し、例えばカザフスタンでしたらカザフ人の地、ウズベキスタンでしたらウズベク人の地ということになります。
キルギスもかつては「キルギスタン共和国」でしたが、1993年に現在のキルギス共和国に改称されました。理由はキルギスタンはソ連時代の国名だったことから独立後に自国の民族意識が高まったこと、また民族構成はキルギス人が最も多いものの、ウズベク人やロシア人なども多く住む、いわゆる多民族国家です。言語についてもソ連時代の名残でロシア語とキルギス語が公用語となっています。このような少数民族に対する配慮から「スタン」を省いたとされています。

お花畑の中を往く
日本の半分くらいの面積ですが特に自然の魅力がぎっしりと詰まっています。国土の80%が天山山脈とその支脈が占め、40%以上は標高3,000ⅿを越える山岳国家です。最高峰ボベーダ山については7,439ⅿもの高さを誇ります。
今回は首都ビシュケクの東に広がる国立公園・チョンケミン渓谷を訪れ、ここからゴール地点である・世界第2位の透明度で有名な“イシククル湖”を目指し、2泊3日のキャンプをしながら騎馬トレッキングを楽しみました。緑広がる草原地帯、美しい湖、羊や牛の放牧風景、雪を被った白い峰々、エーデルワイスをはじめキンポウゲやワスレナグサなど色とりどりの高山植物が咲き乱れる世界は「中央アジアのスイス」と称されるのも納得です。

川沿いでキャンプ(2泊目)

お世話になった馬たち
おまけにスイスと違って食事は日本人の口に良く合います。油を使った炊き込みご飯(ピラフの原型と言われている)“プロフ”や羊や牛肉の串焼き“シャシリク”、中央アジアのうどんとも言える“ラグマン”などが代表的料理ですが、どれも食べやすい味付けで美味しいので、ついつい食が進んでしまいます。見た目ほどしつこくなく意外とあっさりしていて胃がもたれることもありませんでした。ですので逆に食べ過ぎないように注意しました。

プロフ(油を使った炊き込みご飯)
今回の騎馬トレッキング中は他の旅行者(日本人だけでなく外国人も含めて)とは全く出会うことなく、私たちの独占状態で大自然にどっぷりと浸かりました。ただ、ここ最近はヨーロッパ方面からハイキングやトレッキングを目的とした旅行者に人気が高まっていますし、今後、入国手続きが簡素になることから中国からの観光客も増える見込みだそうです。キルギスにとっては喜ばしいことなのでしょうが、現在のような素朴な風景は徐々に失われていくのではないでしょうか。

のんびりお昼寝中
当社ではキルギス騎馬トレッキングの企画がいくつもございます。まだ受付できる夏のツアーもありますので、通常の観光旅行では決して味わうことができないキルギスの旅へお出かけしませんか!