お相撲大好き中村です。
大相撲の初場所は、綱取りを期待された大関琴櫻が序盤から崩れまさかの負け越し。先場所優勝決定戦で敗れて雪辱と綱取りに挑んだ豊昇龍も、平幕に3敗し優勝争いから脱落、4日目に2敗した横綱・照ノ富士は引退と波乱の序盤。中盤は先場所十両優勝をした「カザフの怪人」金峰山が単独トップを走り、覚醒した「横綱の孫」王鵬がそれを追いかける展開。そして終盤、脱落したかと思われた豊昇龍が一気に追い上げて千秋楽に本割から決定戦まで3連勝(合計8連勝)。「ここ一番」の集中力で優勝と横綱の地位をかっさらって行くという、なかなかドラマティックな展開でした。
豊昇龍は身体も大きくなり、不利な体勢になると強引な投げ技に頼って墓穴を掘るという悪癖を克服しつつあるようで、このままいけば叔父さん朝青龍同様の強い横綱になりそうです。そして来場所は一転してカド番のピンチに陥ったもう一人の「横綱の孫」琴櫻の逆襲、今場所パッとしなかった大の里の巻き返し、新鋭の尊富士や新三役が確実な王鵬などの活躍が今から楽しみです。
さて、今回優勝した豊昇龍ですが、彼のおじさんの朝青龍を彷彿させるほど「ここ一番」の集中力は本当に見事でした。
しかし、横綱や大関にならずとも、ほかのモンゴル人力士たちもみな「ここ一番」には特に強い、という印象があります。(逆に調子に乗ってやらかすことも多いのですが…)例えば、横綱の白鵬、日馬富士、今場所で引退をした照ノ富士、歴代最年長で幕内優勝した旭天鵬、その記録を塗り替えた「鉄人」玉鷲など、プレッシャーをチャンスと見て楽しむ余裕さえ感じます。
草原を闊歩する遊牧騎馬民族であるモンゴル人は、常に大自然の脅威や、周辺部族との争いという危険にさらされていました。危険を顧みず「ここ一番」で力を発揮できてこそ生き残れた人々の子孫です。それがDNAに深く刻み込まれているのでしょう。逆に力を発揮できなかったものは淘汰されてしまう、それが草原の掟です。
その「ここ一番」を生き抜いた「失敗を恐れない精神」は語学の習得にも有利に働くようで、モンゴル人の語学習得能力のすさまじさには誰もが舌を巻きます。毎年、モンゴルの大学生を日本語ガイドとして雇っていますが、わずか数か月の勉強で日本語をペラペラと話す様子は驚異的です。
対して農耕民族である日本人は「失敗しないこと」を大切にしてきたためチャレンジ精神に乏しいと言われます。しかし、実は戦前には満州やハワイ、ブラジル、ペルーなどに多くの日本人が新天地を求めて旅立ちました。戦国時代末期にも東南アジアで活躍した武将がいたり、アジア各地に日本人村が出来たりもしました。最近では海外に出て働く若者(だけじゃない?)も増えているそうです。新天地を切り開く精神は決してないわけではないのです。
風の旅行社もようやくコロナから脱して、2025年は本当の「ここ一番」です。
いざ、はっきよい!

照ノ富士関、お疲れ様でした
コメント一覧
もりひろ2025.01.30 09:48 pm
スタッフの声2025.01.31 12:37 pm