以前、私自身の健康状態についてこの稿で書いたことがある。それを読んだ知人から、「身体、ボロボロじゃないか。死にたくなかったら痩せなきゃだめだ!」と忠告された。至極ごもっとも。仰せの通り痩せられたら一番いいのだが、意思が弱いのか、なかなかできない。
55歳くらいから脊柱管狭窄症と脊椎分離症の合併症状に悩まされてきた。鍼に通い、整形外科で痛み止めの薬を処方してもらってなんとか誤魔化してきたが、2020年の夏、間欠跛行が著しくなり、5分ほど歩くと腰を下ろして休まないと歩けなくなってしまった。コロナ禍で仕事が中断され、時間もあったので、2020年の9月に手術に踏み切った。20日間ほど入院したが、腰に入れた4本のボルトはきちんと定着し、手術は成功だと言われた。
しかし、術後4年目でも、疲れてくると両太ももの外側が突っ張って足が上がらなくなるし、車を運転していると同じ部位が痛くなってくる。電車の中で長く立っているのはもっと辛い。更には、長時間歩くと手術した腰の背骨付近が痛くなるので休んでしまう。整形外科で、窮状を訴えても、レントゲンやMRIの画像を見て、「骨は、大丈夫ですよ。ボルトでしっかり固定されています」。で終わってしまう。「でも痛いんですよ」。といったところで埒が明かない。自分で、できることは何でも試そうと、整体やカイロプラクティック、鍼、スポーツマッサージ等々に通ったが、根本的な解決にはならなかった。
ある方の紹介で、パーソナルトレーナーの岸陽さんを紹介された。彼は「運動をしても不健康な人もいれば、あまり運動しいなくても健康な人がいます。人間は、尻と股関節です。そしてインナーマッスルを鍛える。この3つがしっかりしていれば、健康でいられます」。これを聴いて。「そうか、運動しなくても、健康でいられるのか!」といったら「原さんは、もっと運動しなきゃダメです」。とピシャっと怒られてしまった。どうも、直ぐ楽をしようとする私の性向を見抜かれてしまったようだ。
しかし、「筋肉バキバキに鍛えるなどということは必要ありません。かえって急激な筋トレは、体のバランスを崩す場合が多いので薦めません」。と岸さんはおっしゃる。「なんだ、やっぱり軽い運動でいいんだ」。と彼には聞こえないようにつぶやいた。「呼吸法が、大事なんです!」そうか、彼は、「心と体を整える岸式腹筋トレーニング」(ソフトバンク新書)という本まで書いている。
確かに、ランニングしすぎて脚を痛めたり、腰をおかしくする人も多い。岸さんから、膝を開閉するスクワットとインナーマッスルを鍛える深呼吸を教わった。とにかく地道に続けようと思う。お陰で、最近は調子がいい。脚の調子がいいと何もかもいいような気がしてくる。
「原さん、トレーニングをやっていますか?」「はい、もちろんです・・・?!」
※三井寺の続きは、また今度!