ネパールスタッフ研修


9月17日からネパール支店(Nepal Kaze Travel=NKT)のスタッフ2名(オペレーションのロチャクとアカウントのビジャヤ)が日本に研修に来ています。

二人とも内勤のスタッフなので、普段お客様の前に顔を出す機会はほとんどありませんが、ホテルや国内線を手配したり、ガイドやドライバーをアサインしたり、トレッキングパーミットの取得、各方面への支払いなどを通じて、コロナ後のNKTを支えてきてくれた大切な風ファミリーの一員です。出発直前にネパールで大規模な暴動が発生して空港が閉鎖される事態になり、来日が危ぶまれましたが、幸い空港閉鎖はすぐに解除され、無事来日することができました。

ネパール・スタッフの来日研修はコロナ前から30年以上にわたって続いていますが、調べてみると最後に実施したのはコロナ直前の2019年のこと。なんと6年ぶりのことでした。そんなわけで、日ごろから現地スタッフを「風ファミリー」と称して大切にしている日本の風の旅行社としては、全力でもてなさないわけにはいきません。

東京の下町出身で東京散歩の講座も担当するTが浅草や東京スカイツリーへを案内し、鎌倉出身のYが古都鎌倉を案内し、東京を自転車でめぐるツアー(サイクリングホリデー東京)を手掛けるOBのSさんにガイドをお願いしたり、箱根方面のバスツアーに参加したりと、皆で手分けして短い期間ですが東京やその近郊を案内しました。あちこち連れまわし過ぎて、終盤かなりお疲れのようでしたが、楽しんでもらえているといいのですが。

宗教上、牛肉を食べず、豚肉や海鮮もあまりなじみがない彼らの食事は、日本ではチキンばかりになるのかな、と心配していたのですが、予想外に魚介類を気に入ったようで、とくに刺身やエビフライがお気に召したようでした。やはりまだ若い2人なので好奇心が旺盛なのでしょう。もちろん焼き鳥もとてもお気に召していたようです。

今朝、新幹線で大阪へと移動していきましたが、ギュウギュウに込み合ったラッシュアワーの山手線の混雑ぶりに目を白黒させていましたが、彼らはどんな印象を持ったのでしょう。

大阪では大阪支店のスタッフたちが京都や奈良など日本の古都と、食い倒れの町大阪を堪能させてくれることでしょう。ぜひ楽しんで貰いたいところです。

滞在中、コンビニや居酒屋、レストランと日本に沢山住んでいるネパール人にも驚いていました。いまや労働者不足の日本のコンビニはネパール人やベトナム人なしでは経営できないとも言われています。ネパールでは貧富の差が大きく、経済的に成功するチャンスの少ない自国を離れて、海外に移住する若者の流失が止まらない状況が続いています。日本にもすでに20万人以上のネパール人が住んでいるそうです。日本の経済力が落ちていると言われている現在でも、ネパールにいるよりは成功の可能性が高いと来日を目指す若者が増えるのは仕方ないことです。

しかし、長年ネパールに携わり、その自然の美しさ、真面目で勤勉で人懐っこい人々の優しさに触れてきて、その魅力をよく知っている風の旅行社の一員だからこそ、ネパールの人たちが海外に移住することなく、自国に誇りを持ち、家族とともに地元できちんと生計を立てられるように、主要産業である観光業を盛り上げたいと思わずにはいられません。ガイドやドライバー、ホテル、レストラン、お土産物屋など観光は裾野の広い産業です。弊社が多くのお客様をネパールにご案内することが、ネパールの発展に寄与するんだと改めて認識を新たにしました。

今回来日した二人が日本でどんなことを感じたのか、じっくり聞いてみたいところです。
願わくは、出稼ぎなどせずに、長くNKTで働いて、日本研修に再度来て欲しいものです。

シェアする

コメントを残す

※メールアドレスが公開されることはありません。