心の願いが叶う聖地「マナカマナ寺院」へ
ネパールには数々の聖地がありますが、その中でも「願いを叶える女神」として信仰を集める場所をご存知でしょうか?今回は、地元の人々に深く敬われ、今や外国人観光客にも人気が高まりつつある「マナカマナ寺院」をご紹介します。
「マナカマナ寺院」とは?
マナカマナ寺院は、大願成就の女神を祀るヒンドゥー教の聖地です。
名前の由来はネパール語で、「マナ」は心、「カマナ」は願望を意味し、「心の願いを叶える」という意味があります。ネパール全国から巡礼者が訪れるほどの人気を誇ります。人生の節目に参拝する人が多いそうです。

マナカマナ寺院(背後にはアンナプルナ山群を望む)
◆寺院までのアクセス
マナカマナ寺院はネパール中部に位置し、首都カトマンズから約140km西にあります。距離的には遠くありませんが、ネパールの道路事情は日本とは異なり、舗装されていないガタガタ道もあり、車でおよそ3時間半かかります。途中、いくつかの村を抜け、渓谷を越え、クラクション鳴り響くインド製の派手なトラックとすれ違いながら進むその道中は、決して快適とは言えませんが、その分「ネパールの大地を旅しているんだ」というロマンを掻き立てられます。天気が良ければ、車窓の右手にヒマラヤ山脈が姿を現すこともあります。

寺院までの道のりはいくつかの村を通過します
◆ケーブルカーで標高差1,000mを一気に上昇
寺院へは、麓の村からケーブルカーに乗ってアクセスします。このケーブルカーは1998年に設置されたもので、標高差およそ1,000mを僅か10分ほどで駆け上がる本格的なもの。驚くべきはそのクオリティで、ヨーロッパ・アルプスの設備にも引けを取らないしっかりとした造りだと感じました。ケーブルカーからは、トゥリスリ川やゴルカ渓谷を一望でき、眺めが良く空中を散歩しているようです。さらに面白いのは、ケーブルカーが「人間用」と「生贄用(主にヤギ)」で別れていること。


標高差約1,000mをケーブルカー約10分で一気に登ります

◆参道の賑わいと神聖な空気
山頂から寺院までは参道が続き、そこにはレストランやホテルをはじめ、様々なお店が建ち並んでいます。特に目を引くのは、「タパラ(葉で作った皿)」のプジャセット(お供え物)や、神聖な花であるマリーゴールドを売る露店の数々。参拝者でごった返す通りには、賑やかな呼び込みの声が飛び交い、日本とは異なる雰囲気に包まれています。

生贄用のヤギやニワトリ

参道にはお供え物を売るお店をはじめホテルやレストランが建ち並びます
◆いよいよマナカマナ寺院へ
参道を抜けると、ようやくマナカマナ寺院の姿が見えてきます。寺院は意外にもこぢんまりとしており、2層の銅葺き屋根を持つ伝統的な造り。生贄や血の滴る動物など目を伏せたくなるシーンもありましたが、全国からこんなにも多くの方が参拝するこの場所の持つ神聖さを感じさせられました。

平日にもかかわらず多くの参拝者が集まっていました。

猿もお参りに?
◆寺院敷地からの展望も素晴らしい!
マナカマナ寺院へは、悪路の中、峠を越え、川を渡り、参道を歩いた先にある神聖な空間は、心に静けさと力を与えてくれる場所でした。単なる観光地ではなく、宗教的に重要な寺院であることに加えて、天気が良ければ、寺院の敷地からマナスル山群やアンナプルナ山群の雄大な景色を一望できます。
特にヒンズー教寺院にご興味がある方にお勧めいたします。
ネパール旅行の際には、ぜひ、この聖地を訪れてみてください。

寺院敷地内からマナスル山群を望む
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個性的な宿に泊まって小さな町と山村を訪ね歩く

