第175回 ハクサム ~ゆとりの心~
息絶え絶えに暗誦中の筆者 ゆとりの心が大切。そんなあたりまえの教訓が身に沁みたのは、他でもない、風のツアーガイドの仕事が切っ掛けだった。 風の旅行社と正式なお付き合いがはじまったのは2004年からだが(第5話)、2001 […]
息絶え絶えに暗誦中の筆者 ゆとりの心が大切。そんなあたりまえの教訓が身に沁みたのは、他でもない、風のツアーガイドの仕事が切っ掛けだった。 風の旅行社と正式なお付き合いがはじまったのは2004年からだが(第5話)、2001 […]
妻が発見したキハダの木 信州、筑北村の山間地を車で走っていると助手席の妻が突然、「あれはキハダじゃない?」と叫んだ。確かに左側の寺院の境内にはキハダらしき大木が見え隠れしている。僕は車を止めると確認するために岩殿寺(がん […]
ラダックの風景 ラダック伝統医学ツアー(注)の初日、軽い高山病と喉の痛みに悩む僕はタルプ(第28話)の説明を参加者に簡単に済ませると、猛然とタルプを口に頬張った。タルプは四部医典に「肺の病を治す」とあるから喉にも効果があ […]
歴代のゲンダたち [左上:ゴンポ(1年時) 右上:ニマ(2年時) 左下:ペンパ(3年時) 右下:ジグメ(4年時)] ゲンダ、つまり生徒会長が決まらないとメンツィカンの一年ははじまらない。したがって、3月15日にメンツィカ […]
我が家の薪ストーブ 「むかし、むかし、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に…」の柴が、薪にする小枝のことだと、みなさん知っていただろうか。僕は恥ずかしながらずっと「なんで芝生を刈るんだろう」と思っていた。
寮の廊下を歩く筆者 東京、豊島区にトキワ荘というアパートがあり、1954年から60年にかけて藤子不二雄、赤塚不二夫、石森章太郎、寺田ヒロオなど売り出し中の漫画家たちが数多く住んでいた。同じ夢を抱いたもの同士が、みんなで漫 […]
雪豹がでたダラムサラの道 日が沈んだ夜の7時ころ、メンツィカン寮に戻るとルームメイトのダツェが「いま、雪豹(チベット語でスィク)が周辺に出没しているらしい。夜に出歩くのは控えたほうがいいぞ」と心配そうに教えてくれた。雪豹 […]
ハトムギ 朝早くに自宅を出発し、長野市街を抜けて国道406号線に入ると風景は険しい峡谷に激変した。この先に村があるのだろうかと不安がよぎるが、「鬼無里」と記された道路標識を見つけては安堵を繰り返す。9時過ぎにようやく鬼無 […]
学園祭で歌う筆者(左端)2003年 メンツィカン学園祭の出し物でツィク・ギャをやることになり、僕はメンバーに立候補した。ツィク(言葉)ギャ(掛ける)=言葉を掛ける、すなわち日本でいう歌垣にあたる。といってもピンと来る日本 […]
修那羅(注1)の峠を越えて向う側の村々が見えたとき、啓示をうけたがごとく不思議と心が軽くなった(第158話)。そうしてしばらく放心したまま峠の向こう側の村々を眺める。あの村々がまるで別世界のように見えたのはなぜだろう。そ […]
お礼にいただいたブッダガヤの土と菩提樹の葉 メンツィカン研修医の僕のところに、失礼ながら見るからに生活が苦しそうな患者が訪れた。やつれた服装をしている。僕は彼に「薬代はいりませんからね。お大事にしてください」と告げると「 […]