ブータン出張見聞録(5)ブータンの外食事情

ブータン人って外食するの?
外食するとしたら、どんなところで食べるの?

街中のレストラン

都市部では、朝食は家庭で、昼食はお弁当持参で、夕食は家庭でというのが日常の食事風景でした。
でした、というのは、最近の都市部では核家族化が進み、家族で食卓を囲むという日常に変化がみられているからです。

たとえばティンプーには、地元の人たちが昼餉、夕餉をとるレストランが増えつつあります。

あるお店では、バー・カウンターがあり、お酒と食事が楽しめるようになっており、仕事帰りの人たちが一杯やりながら食べています。
浄蓮さんはバ・カウンターで飲物を注文して席で待つか、あるいは飲物を直接カウンターで受け取ってから席に移動したりしています。
私たちはテーブルで飲物を注文しました。

バー・カウンターで飲物を注文する人もいれば、テーブルで注文する人も。ここは都会のオアシス?

バー・カウンターで飲物を注文する人もいれば、テーブルで注文する人も。ここは都会のオアシス?

左下の一皿から時計回りに: ケワ・ダツィ(じゃがいもととうがらしのチーズ煮)→チキンチリ(主にネパールなどで食べられている鶏のから揚げのとうがらし和え)→ブータンのソウルフードのひとつエゼ(とうがらしの和え物)→モモ(チベット式の蒸し餃子)→ごはん。

ブータン料理、ネパール料理、インド料理、いろいろな料理がメニューに載っていました。

ブータン料理、ネパール料理、インド料理、いろいろな料理がメニューに載っていました。

なんでネパール料理?と思う方もいらっしゃるかと。インド同様、ネパールとのかかわりあいも深く、ブータンにはネパール語は主要言語といっても過言ではありません。ネパール料理もブータンではポピュラーなようです。料理といっしょに注文したオレンジ・ドリンク(バヤリースオレンジみたいな感じ)が運ばれてきました。

テーブルに並んだごはん、おかずから自分の食べたい量をお皿に盛りつけて食べます。

テーブルに並んだごはん、おかずから自分の食べたい量をお皿に盛りつけて食べます。

これがエゼ。とうがらしの和え物で、店や家庭の数だけ、異なった味のエゼが作られます。

これがエゼ。とうがらしの和え物で、店や家庭の数だけ、異なった味のエゼが作られます。

エゼは持ち帰りもできるようです。

次のレストランはビジネス街にあります。雑居ビルの2階にこじんまりとあるお店で、注意しないと看板にすら気が付きません。

雑居ビルの入口にレストランの看板が。地元の人と一緒でないと見落としてしまいそう。

雑居ビルの入口にレストランの看板が。地元の人と一緒でないと見落としてしまいそう。

店内のようすは、こんな感じ⇩

お昼どきを外して行ったので、店内は閑散としていました。今日のメニューはなんだろう?

お昼どきを外して行ったので、店内は閑散としていました。今日のメニューはなんだろう?

ごはんから時計回りに:ごはん(赤米)→エゼ→チキンスープ→シャモ・ダツィ(きのこととうがらしの和え物)→ポーク・スペアリブのパー(パー=煮物)。お店は殺風景だけど、味は折り紙つき♩

ホワイトボードにかかれた「本日のメニュー」から好きなおかずとごはんを注文しました。

ホワイトボードにかかれた「本日のメニュー」から好きなおかずとごはんを注文しました。

スープも出ました。この日はレンズ豆(レンティル)のスープ。

最近ではスープがおしゃれな形で出てきます。

最近ではスープがおしゃれな形で出てきます。

主にツーリストのほうを向いているレストラン

パロ

ふた昔前には、パロには観光客向けの食堂という印象のレストランがありました。

最近では景色も楽しめるおしゃれなカフェなどが増えています。
外国人観光客だけではなく、ブータン国内の旅行者や地元の人々が食べに来ます。
そのひとつに寄ってみました。

入ると階段(梯子段のような段々)があり、上の階からは下のフロアが俯瞰でき、大きな窓からはパロの街並みが見渡せます。

吹き抜けが素敵な空間を創り出しているおしゃれなカフェ。こういうお店も出てきています。

吹き抜けが素敵な空間を創り出しているおしゃれなカフェ。こういうお店も出てきています。

メニューはこちら。並んだおかずとごはんから、自分の食べる量をお皿に盛りつけて食べます。この日のメニューは、左下からレタスのサラダのチーズがけ、主にチベット文化圏で食べられているチャオメン(やきそば)、カリフラワー+ブロッコリー+人参のソテー、アスパラガスのソテー、白飯、骨抜きのスペアリブ。ブータンではどこのレストランでも同じような料理が出ると言われています。お店やホテルのダイニング、ホームステイ先によっても微妙に味が違うこともあるので、飽きないように、味覚を最大限に研ぎ澄ましてみましょう。

メニューもおしゃれ。肉料理と、野菜の付け合わせ、サラダまでついています。

メニューもおしゃれ。肉料理と、野菜の付け合わせ、サラダまでついています。

道中のドライブイン

ブータンには鉄道がないので、西から東まで、車での移動(一部、国内線の飛行機が飛んでいますが、ここでは忘れましょう)となります。
当然、道中には、ツーリストや旅行業関係者、長距離トラックの運転手さん、一般のマイカー族が食事をとるレストランやドライブインがあります。
基本的に移動日の昼食は、こうしたドライブイン系レストランになります。

出入口に近い場所にお勘定の場所があり、そこではお菓子やドリンクを売っていたりします。

お菓子やドリンクをお勘定の場所(レジとは言いたくない)で売っていたりします。

お菓子やドリンクをお勘定の場所(レジとは言いたくない)で売っていたりします。


このお店はチェーン店のようで、制服を着たおねえさんたちが、給仕してくれました。
制服を着た従業員さんのいるお店はあまり見かけませんでした。

制服を着た従業員さんのいるお店はあまり見かけませんでした。


メニューは黒板やホワイトボードに書き出されていることが多いです。この日のメニューはシャモ・ダツィ(きのこととうがらしの和え物)、ダル・スープ、ごはん、つけもの。ダル・スープをごはんにかけると、ネパール風ダルバートのような感じになります。
典型的なドライブインのレストランのメニュー。ブラックティー(紅茶)は別注文です。

典型的なドライブインのレストランのメニュー。ブラックティー(紅茶)は別注文です。

レストランや食堂、ドライブインでは、だいたい決まった料理が出ます。
・エマ・ダツィ
・ケワ・ダツィ
・パクシャ・パー
上記の3品は、たいがいどこのお店でも提供しています。

おかずを頼むとごはんとスープがついてきます。あるいは、定食になっています。
「エゼ』とよばれる唐辛子主体の和え物は、頼むと出てきます(別料金のところも)
たいがいホワイトボードに本日のメニューがラインナップされているので、それを見て注文します。

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ある日のメニュー

ある日のメニュー


【ブムタンのジャカールとウラの間にある HIGHWAY HOST のある日のメニュー】
(左)
Pork RICE パクシャ・パー(豚の脂身と野菜の煮込み料理)とライス&スープ
Beef RICE ノシャ・パー(牛肉と野菜の煮込み料理)とライス&スープ
Chicken RICE ジャシャ・パー(鶏肉と野菜の煮込み料理)とライス&スープ
Kewadatsi RICE ケワ・ダツィ(じゃがいもと唐辛子のチーズ煮)とライス&スープ
Emmadatsi RICE エマ・ダツィ(ご存知!唐辛子のチーズ煮)とライス&スープ
Mashroom RICE シャモ・ダツィ(きのこと唐辛子のチーズ煮)とライス&スープ
M/tea ミルクティー(インドやネパールのミルクティーに近い)
SUJA スージャ(バター茶)
M/coffee ミルクコーヒー
(右)
MAGGI (日常的に食べられているインスタントラーメン。通説ではインド発祥)
KOKA (日常的に食べられているインスタントラーメン。シンガポール発祥)
EGG CHOWMAN (KOKAを用いた卵入り焼きそば)
BATHUP【朝食時】 (小麦粉のだんごの入ったすいとんのような料理)
FRIEDRICE【朝食時】 (チャーハン。野菜のこまぎれ、みじん切りが入っている)
2 x SAMYANG (韓国のインスタントラーメン2袋)
 めだまやきのトッピングがNu.40で可能
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どこで何を食べても似たようなメニューが・・・ という声も聞こえてきますが、食べる場所によって微妙に特徴があるのも事実です。
ブータンの食事、楽しみましょう。

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