
ポンポン山 山頂(678.8m)
【今回の行程】
■歩行距離:約13km ■所要:約3時間半 ■最高地点(ポンポン山 山頂):678.8m
神峯山寺駐車場/標高約170mからスタート→【約10分/1km】→神峯山寺(参拝)→【約60分/3.2km】→本山寺(参拝)/標高約520m→【約45分/2.3km】→ポンポン山山頂/標高678m →【約90分】神峯山寺駐車場
ポンポン山って?
連日、最高気温が35℃を越える猛暑日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私はかすかな涼みを求めて山登りに行ってきました。
この“ポンポン山”というユニークな名前は明治時代になって使われるようになった呼び名だそうで、正式名は「加茂勢山」と言い、大阪府(高槻市)と京都府(京都市西京区)の境に位置する標高678.8mの山です。名前の由来は頂上に近づくにつれて足音が“ポンポン”と響くことに由来していますが、周辺の山の中でポーンとひとつ高い山だからという異説もあるようです。
歩き始めの駐車場で、いかにも山を歩いてきた感じの年配男性から「どこへ行くの?」と聞かれたので「ポンポン山に登るんです」と答えると、「今登ってきたところ、この山は今日で3,700回目でした」???耳を疑い、聞き直してみましたが、やはり3,700回で間違いありませんでした。別れた後、「1年間、1日も欠かさず通ったとしても10年近くかかるよなー、2日1回のペースとしたら20年、、、。また、この山にいったいどれほどの魅力があるのだろう?」などと頭の中で考えながらスタート。

前半は車道を登っていきます

遥か遠くに大阪市内のビル街を望む

歩きやすい登山道

木漏れ日が美しい
前半は山道ではなく、恐らく参拝者しか利用しないと思われる車道を約1時間かけて登っていきます。対向車が来たら離合できるのかな?と思うくらいの幅しかない細い道で、時間帯や時期にもよるのでしょうが、この日は幸い1台も通りませんでした。本山寺を過ぎた辺りから、ようやく山道らしい木が生い茂る森の中を歩きます。この日は晴天でしたが日差しも届かず意外と涼しく感じられ、土道で膝の負担も軽く、そのせいもあってか何組ものトレイルランニングを楽しまれる人達と出会いました。たまに木々の切れ間から視界が開けると眼下には市街を見下ろせる景色が広がり、登ってきたんだという実感と共に元気が湧いてきます。

途中の眺め

トレイルランニングを楽しむ人たち
山道に入ってからは「クマに注意!」の看板を目にするようになり、慌ててクマよけ鈴を準備。私愛用の鈴ですが、「それ本当にクマよけか?」と、いつも友人にからかわれています。赤や緑、紫、シルバーなど計6個ものカラフルな鈴がついていて、確かにパーティなどで使われそうなもの。どこで購入したかも全く覚えていないくらい昔から使っていて、クマと出会う可能性がある山に登る時には、いつもお守り代わりに持って行ってました。いまだかつて遭遇したことがないのは、この鈴のお陰なんだと信じています。
最近は北海道や東北を中心に痛ましいニュースを見ますが、人間とクマが共存できる世界を望むばかりです。

クマ注意!

この看板のように出来るかな?

クマだけでなく、イノシシやシカもいます

私愛用の派手なクマよけ鈴
大阪府側のルートには「神峯山寺」と「本山寺」という古刹があり、かつて巡礼の地として重要な役割を担っていたことがうかがえます。ただ山に登るだけでなく、この2つの寺院に参拝することもお勧めします。きっと澄んだ空気と静寂で心が洗われることでしょう!
神峯山寺(かぶさんじ)
697年開山、1300年以上もの歴史があり古くは皇族との所縁がある天台宗のお寺。日本で初めて毘沙門天が安置された霊場として有名。自然豊かな山に囲まれ、紅葉の名所としても名高いです。

神峯山寺山門

神峯山寺本堂
本山寺(ほんざんじ)
鞍馬寺、朝護孫子寺とともに「日本三毘沙門天」とも言われており、本堂の毘沙門天立像と聖観音立像は国の重要文化財に指定されるなど、貴重な遺産が多くあります。

本堂へ続く階段

本山寺本堂
この時期ということもあって登山者も少なく、とっても歩きやすかったです。
山頂からは高槻市街や淀川をはじめ、京都方面では宇治の街並みや比叡山までのパノラマが広がります。

この階段を登れば、ようやく山頂!

山頂から高槻市内、淀川を望む
3,700回とは言いませんが、関西にお住まいの方には是非登っていただきたい山です。
山頂で❝ポンポン❞という足音を響かせてください。