

第165回 テムデル ~夫婦道祖神~
修那羅(注1)の峠を越えて向う側の村々が見えたとき、啓示をうけたがごとく不思議と心が軽くなった。そうしてしばらく放心したまま峠の向こう側の村々を眺める。あの村々がまるで別世界のように見えたのはなぜだろう。そのとき放たれた […]
修那羅(注1)の峠を越えて向う側の村々が見えたとき、啓示をうけたがごとく不思議と心が軽くなった。そうしてしばらく放心したまま峠の向こう側の村々を眺める。あの村々がまるで別世界のように見えたのはなぜだろう。そのとき放たれた […]
お礼にいただいたブッダガヤの土と菩提樹の葉 メンツィカン研修医の僕のところに、失礼ながら見るからに生活が苦しそうな患者が訪れた。やつれた服装をしている。僕は彼に「薬代はいりませんからね。お大事にしてください」と告げると「 […]
開講日]2014年8月3日(日) [講 師]成清 陽 報告者●福井 智子 人間の生活圏の近くにあり、人々が利用し、手入れしながら育て、親しんできた里山。 名古屋開催の今回の講座は、都市部にありながら410ヘクタールという […]
ソナム先生と筆者 メンツィカンの病院から歩いて10分、急な階段を下った閑静な森のなかに入院病棟ネ(病)ソ(治す)カン(院)はたたずんでいる(注1)。80mほど病院との高低差があることから、年配のアムチたちは回診を敬遠しが […]
文●小川 康 毎年8月に開催されるメンツィカンの薬草実習 伝統医アムチ 「自ら山に入って薬草を採取し、製薬し、心を込めて患者に処方できる薬剤師になりたい」。そう思って1999年1月、チベット医学を学ぶべくインド・ダラムサ […]
エラそうに腰に手をあてているのではなくTシャツの説明をしているところ 最近、招かれて大学生の前で話させていただく機会がたびたびあります。若い人に向けて自分のやっている仕事を語るということは、自身の仕事をいまいちど見つめ直 […]
リンチェン先生の家族と。2000年撮影。 その日、家庭教師リンチェン先生の様子があきらかに違っていた。「どうかしましたか」という僕の無粋な問いに答えは返ってこない。いつもの笑顔はなく手に数珠を持ちずっと真言を唱え続けてい […]
こっちがドギマギしながら仕事の説明 本日、沖縄の南大東島から中学生2名が「職場体験プログラム」の一環でやってきました。ひょんなつながりから受け入れが決まったのですが、以下、南大東島からの案内によると… 南大東 […]
ドラッグストア(イメージ) 退学を前提に、2004年6月、とりあえず休学という形でメンツィカンを飛びだして日本に帰国したものの、さて、これからどうしたものかと悩み続けていた。医学部への学士編入、鍼灸学校への入学、漢方系の […]
アルラの異物除去 土曜日がやってくるたびにチベット医学生は気だるい雰囲気に襲われていた。なぜなら、メンツィカン製薬工場での労働奉仕の日だからである。仕事のほとんどは薬草の異物除去作業、もしくは高貴薬の包装作業など、製薬過 […]
ダラムサラの風景 つい先日、懐かしい友人からメールが届いた。「はーい、カンチ(注 僕のこと)。いま、旅行で京都に来ているの。あなたに会いにいきたいけどお金も時間もなさそうね。東京行の切符を送ってくれたら会いにいってあげる […]
別所温泉から上田市街を望む 人生初のギックリ腰をやってしまった。3月、東京から上田・別所温泉への引っ越し作業中、重い荷物を運び終え、最後の最後、軽い段ボールを持ち上げた瞬間のことだった。油断大敵とはこのこと。ヒマラヤを […]