【特集】ヒマラヤを陸路で越える ラサ~チョモランマBC~カトマンズ 8,000m峰展望ドライブ


ロンブクゴンパから望むチョモランマ峰ロンブクゴンパから望むチョモランマ峰

チベットの聖なる都ラサから進路を西へ。中国とインド・ネパール世界を結ぶ重要な通商路である中尼(中国・ネパール)公路を走り抜けます。途中、チョモランマやシシャパンマのベースキャンプ(BC)にも立ち寄り、ヒマラヤ山脈を大展望した後はヒマラヤ山脈を駆け下り、中国とネパールの国境を陸路で越えます。

2015年に発生したネパール大地震の影響で、それまでの国境の街コダリが閉鎖されたのに伴い、西のキーロン国境が外国人に開放されました。実はこの国境は外国人に開放されていなかったものの、古くから利用されてきた歴史的な通商ルートなのです。風の旅行社では2017年11月にチベット企画担当者がこの地を調査し、この新しいルートでツアーを再開しました。

ヒマラヤ山脈、北から南へDrive&Fly!

[予告]ラサ~カトマンズ国境越えと8,000m峰展望ドライブ12日間

出発日設定2024/10/19(土)
ご旅行代金798,000円
出発地東京
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ツアー





城塞都市ギャンツェ、チベット第2の都市シガツェでチベット仏教文化の粋を目の当たりにした後、行く手に立ちはだかるのは巨大なヒマラヤの峰々。ニューティンリから中尼公路を外れロンブク僧院、そしてチョモランマ・ベースキャンプ(BC)に立ち寄り、8,000m峰シシャパンマのBCへサイドトリップのあとは、5,000mを超える峠から転がるように緑豊かな谷へ。4,000mもの落差を一気に落ち込んでいくと、そこはヒンドゥ文化圏・仏陀の生誕地ネパール。

極度に乾燥したチベット高原から水と緑のあふれるネパールへ。人種、文化、宗教、自然が劇的に変化する約1,000kmの絶景ドライブです。そんなルートを詳しくご紹介します。



【ドライブ1日目】ラサ~ヤムドク湖~ギャンツェ~シガツェ

湖や氷河の景観を楽しみながらギャンツェ、そしてシガツェへ

ラサの街を出発し、青蔵鉄道のラサ駅付近から高速道路で曲水方面へ。ヤルンツァンポ河を渡り、半農半牧の村を抜けると荒涼とした大地へ突入。あちこちに羊やヤクの姿を見かけるようになる。まず1つめの峠・カンパラ(4,749m)からチベットの4大聖湖の1つ・ヤムドク湖を一望。


カンパラ峠からのヤムドク湖カンパラ峠からのヤムドク湖

その後、湖畔沿いに次なる峠・カロラ(5,045m)へ。すぐそこに、日本隊が初登頂をおさめたというノジンカンサン(7,206m)の氷河が迫る。地球温暖化の影響で徐々に後退しているそうだ。


カロラ峠からのノジンカンサン氷河カロラ峠からのノジンカンサン氷河

更に進めばチベットとインドの交易路の要衝として栄えた城塞都市ギャンツェへ。ギャンツェの象徴パンコル・チョルテンを見学したあとは、豊かな穀倉地帯を抜けチベット第2の都市シガツェへ。


ギャンツェの象徴 パンコル・チョルテンギャンツェの象徴 パンコル・チョルテン



【ドライブ2日目】シガツェ~ギャツォラ峠~ニューティンリ

悠久の大地をひた走る

シガツェの街を出ると荒涼とした景色の中、きれいに舗装された道路がひたすら続く。青・白・赤・緑・黄。五色の祈りの旗タルチョがはためく峠を越え、ヤクの群れを車窓にチベット高原を爆走。


シガツェから西へ伸びる舗装道路シガツェから西へ伸びる舗装道路

西チベットへ続くルートとチョモランマBCへ続くルートの分岐点・ラツェを過ぎるとチョモランマ国立自然保護区の入り口でもあるギャ・ツォラ峠(5,220m)。我々を出迎えるアーチの向こう側にはヒマラヤ山脈が。峠を少し下ったところで初めて世界最高峰の雄姿を拝むチャンスがやってくる。


ギャ・ツォラ峠(5,220m)ギャ・ツォラ峠(5,220m)

ニューティンリ到着後、好天に恵まれていれば、そのままパンラ峠(5,150m)へ。夕日に輝く世界最高峰の雄姿は「荘厳」と言っても言い過ぎではないだろう。


パンラ峠の夕景パンラ峠の夕景


【ドライブ3日目】ニューティンリ~チョモランマBC~ギャンツェ~オールドティンリ

世界最高峰チョモランマに迫る

この展望ドライブのハイライトであるチョモランマ(エベレスト)のベースキャンプ(BC)を目指す。チベットの側のチョモランマBCまでは車道が通じているので、歩かずにヒマラヤの絶景を楽しめてしまうのだ。

朝早く出発すれば、パンラ峠(5,150m)で朝日に輝くマカルー、ローツェ、チョモランマ、チョーオユーと4座の8,000m峰の大パノラマが広がる。晴れていればこのあたりでテンションが急上昇間違いなし。


左からマカルー、ローツェ、チョモランマ、チョーオユー左からマカルー、ローツェ、チョモランマ、チョーオユー

ヒマラヤの大展望を楽しみながら、峠を下ると意外なほどに人家がある。標高4,200mほどまで下るとチベット人にとっては生活圏なのだ。農作業もしているし家畜もいる。

そしてチョモランマBCの少し手前には僧侶たちが修行を続けているロンブク寺がある。標高は既に5,000m。こんな環境の中でも力強く生きている(しかも修行している)人々がいることに驚かされる。


ロンブクまであと少し!道は快適だロンブクまであと少し!道は快適だ

ロンブク寺から先は自然保護区の車に乗り換え、ロンブク氷河に穿った谷に沿って進むとチョモランマBCに到着。雲が切れ空が晴れれば目の前に世界最高峰が迫る。

※注意:チョモランマBC、シシャパンマBCは現地事情により、予告なしに立入禁止になる場合があります。予めご了解ください。


ロンブク僧院からのチョモランマ峰ロンブク僧院からのチョモランマ峰

チョモランマBCを後にして、オールドティンリへ。オールドティンリ周辺は草原地帯、ヒマラヤの峰が颯爽と連なるビューポイントだ。街はずれの丘の上に再建されているお寺から見渡せば、平原の向こう側に夕日に輝くチョモランマ、そしてチョーオユーがそびえている。



【ドライブ4日目】オールドティンリ~シシャパンマBC~グンタン・ラ峠~キーロン

最後の峠を越え、ヒマラヤを突っ切る

朝日に輝くヒマラヤを眺めながら更に西へ。新しい国境へ向けて続く道路はきれいに舗装されていて快適なドライブだ。しばし、シシャパンマのベースキャンプへと続くオフロードに突入する。野生のロバが顔を出し、ヤクやヒツジを追う遊牧民の姿を見かけることも。


チベットノロバチベットノロバ

「ベースキャンプ」という言葉が不似合いなほど平坦なシシャパンマBCからは、シシャパンマを始め、ランタンリルンなど6,000-8,000m級の雪山がズラリと東西に見渡せる。自分が立っている場所から山頂までが地続きだということが実感できる。


シシャパンマBCシシャパンマBC

BCを後にさらに西へ進むと、大地にへばりつくようなペンクンツォ湖と、通り過ぎてきたヒマラヤの山々が背後に広がる。そしてこのルートで最高地点にして最後の峠グンタン・ラ峠(5,236m)を越える。かつて、チベットに仏教を伝えたグル・リンポチェや、カギュ派の始祖の一人であるミラレパも、この峠を越えてチベットとネパールを行き来したそうだ。


大地にへばりつくようなペンクンツォ湖大地にへばりつくようなペンクンツォ湖

峠から南に一気に2,400mもの標高差を下り、中国側で最後の街キーロン(約2,800m)へ。通り過ぎる景色は、河の浸食によって柱のようにそそり立つ赤茶けた岩壁から、一気に緑が増えていく。意外なほど整ったキーロンの街に到着したら、空気の濃さに感謝して祝杯!


キーロン付近はネパールのムスタンのような風景キーロン付近はネパールのムスタンのような風景



【ドライブ5日目】キーロン~ラスワガディ~カトマンズ

ネワール文化と喧騒の町・カトマンズへ到着!

国境までは約1時間。山はすっかり木々に覆われ、前日の風景とは一変する。非常に狭い谷に設けられた国境の周辺には貨物輸送のトラックが所狭しと駐車されている。

歩いて中国側のイミグレーションを通過、国境の橋を渡ってネパール側の町ラスワガディへ。島国に住む日本人にとっては陸路で国境を越える体験も楽しいもの。


中国側のイミグレーションオフィス中国側のイミグレーションオフィス

ネパールの出迎えのガイドと「ナマステ」したら、今度はネパール側のイミグレーションへ。これがまさかの雑居ビル。中国側との落差に驚く。変わったのは挨拶だけではなかった。


本当に入国管理事務所だ! (マウスオーバーで拡大)

それまでの快適なドライブがうそのように、ネパール側は舗装がはがれ悪路が続く。こんなところでヒマラヤのあちらとこちらの経済格差を目の当たりにするのも陸路移動の楽しみのひとつだ。

あたりがすっかり暗くなる頃、ようやくネパールの首都カトマンズへ到着する。今度こそ本当に「お疲れ様」の乾杯。

※ヒマラヤ展望のシーズンは9月後半~5月。夏は雨季でヒマラヤに雲がかかる可能性が高く、ヒマラヤ展望には向かない。春・秋は過ごしやすいシーズンだが山の頭の部分だけ雲がかかってしまうこともある。冬は晴天率が最も高く、山の全景を見ることができる可能性が高くてお勧め。ただし、万全の寒さ対策が必要。いずれの季節でも峠が雪で閉ざされチョモランマBCに行けないことがある(5,000mを超える峠は夏でも雪が降る)。

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