ツアー関連情報

ラサの夏祭 大タンカとチベットオペラの祭典

 

巡礼路で夏の高山植物も楽しめる ガンデン寺のセタン祭


ガンデン寺のセタン祭セタン祭に集まった巡礼者


大タンカ祭で開帳される大タンカ(仏画)

ダライ・ラマ、パンチェン・ラマの2大活仏を擁するチベット仏教最大の宗派であるゲルク派。ラサの郊外50kmの標高約4,300mの山の上に建つガンデン寺はそのゲルク派の総本山。解放軍進駐、文化大革命で壊滅的打撃を受けましたが、近年目覚しい復興を見せています。
ガンデン寺では毎年チベット暦の6月15日にセタン祭というお祭りが行われます(2017年は8月7日)。当日は早朝から長い九十九折りの坂を車で上がり、多くの巡礼者達に混じって1年に1度だけガンデン寺の堂内に掲げられるシルクのタンカ(セタン)と境内に掲げられる巨大なタンカを見に出掛けます。緑に覆われた美しいたたずまいの中、破壊から立上ろうとするチベット人の熱き宗教心を象徴するような光景が印象的です。

絶景の巡礼路をハイキング

このガンデン寺の巡礼路はキチュ河を見下ろす絶景と、ブルーポピーをはじめとする高山植物が咲く、絶好のフラワーハイキングコース。毎年7月~8月にかけてが花の時期。チベットの観光と言えば「お寺ばかり」と言う印象があるかもしれませんが、巡礼と言う名のハイキングも楽しめるのです。



巡礼路に咲いていた
ブルーポピー

巡礼者満載の巡礼トラック

ご開帳を待つ人々

サン(お香)を売る人

巡礼者でごった返す境内




チベット仏教最大の祭典 ショトゥン祭


セラ寺の巨大タンカと巡礼者たち

『ショトゥン祭』は、チベット暦の6月30日(2017年は8月21日)にラサのデプン寺とセラ寺で幕が開きます。デプン寺では、100人近くもの僧侶により運ばれたタンカ(仏画)が掲げられ、見るだけで「悟りの種を得る」といわれるこの巨大なタンカを一目拝もうと、ラサのみならずチベット全土から巡礼者が押し寄せ、ラサの街が巡礼者で溢れます。また、ノルブリンカでは各地から集まった劇団によるチベットオペラ(アチェ・ラモ)が繰り広げられ、その脇ではラサの人々がテントを張りのんびりリンカ(ピクニック)を楽しむ様子が見られます。まさに、チベット文化の集大成とも呼ぶべき年に一度のイベントです。風の旅行社では、毎年ショトゥン祭に合わせたツアーを組んでいます。

デプン寺のタンカ開帳

tibet_kiji014_1お祭はデプン寺での巨大なタンカの開帳から始まります。まだ夜の明けないうちから集まった大勢の巡礼者と観光客の眼前に、僧侶たちが本堂から巨大タンカを抱えて登場し、どこからともなくチベタンホーン(トゥン)の音が響きます。あちらこちらでサン(お香)が濛々と炊かれ、薄明るくなった境内には「ピーン」と神聖な空気が流れます。斜面に設置されたタンカ台にタンカが僧侶達によってセットされ、徐々にカバーが外されていくと、その空気が一変し、巡礼者たちがタンカに向かって捧げる(投げる)「ルンタ」(祈りの護符)や、「カタ」(聖なるスカーフ)が飛び交い、あちらこちらでサンが炊かれ、五体投地が始まり、一気にお祭ムードが盛り上がります。同時に僧侶達の読経が始まり、あたりには物売りの声が響き渡り、やがて巡礼者たちはタンカやお寺の周囲をコルラ(右周りに巡礼すること)し始め、まるで「民族大移動」のようです。こうしてお祭は最高潮を迎えるのです。

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(左)タンカを担ぐ小坊主達         (中)ご開帳を待つ巡礼者         (右)濛々とサンが炊かれる

修行明けのヨーグルト

会場で売り出されるヨーグルト(ショ)会場で売り出されるヨーグルト

チベット語の「ショ」はヨーグルト、「トゥン」は宴の意味。ショトゥンとは「ヨーグルト祭り」というのが本来の意味です。17世紀以前のショトゥン祭は宗教儀礼でした。僧侶達には戒律に従い夏の間の一定の期間、寺の境内に閉じこもるヤルネ(夏安居)という修業があり、このヤルネの解禁日を祝って村人達がヨーグルトを用意して僧侶達に施した、というのがショトゥン祭の起源といわれています。そのため、当日会場でもヨーグルトが売られていることがあります。

ノルブリンカで上演されるアチェ・ラモ

ショトゥン祭は当初、デプン寺で行っていたので「デプン・ショトゥン」とも呼ばれていました。しかし17世紀中葉、チベットを再統一したダライ・ラマ5世は、それまで寺院の中で行われてきたショトゥン祭をデプン寺からポタラ宮に移し、チベットオペラ(アチェ・ラモ)の上演を始めました。これ以降、チベット暦の6月30日にデプン寺で巨大なタンカがご開帳され、翌日にダライ・ラマのためにポタラ宮でアチェ・ラモが上演されるようになりました。18世紀の初頭にはダライ・ラマの夏の離宮ノルブリンカが完成。ショトゥン祭の行事がポタラ宮からノルブリンカへ移されました。この時から一般庶民も一緒にアチェ・ラモを観劇することができるようになったそうです。

ショトゥン祭を訪れるツアー
巡礼者の目線で旅をしよう  五体投地で祈る・ラサの歩き方6日間(7日間 セタン祭・ショトゥン祭)
チベット・タイムトラベル 神話の世界から現代へ  [終了] ツェタンとラサ、青蔵鉄道で行く天空の湖ナムツォ 9日間
関連よみもの
添乗報告記●チベット最大のお祭ショトゥンと夏のラサ(2012年8月)
添乗報告記●チベット最大の祭ショトゥンと天上の湖ナムツォ9日間(2010年8月)
添乗員報告記●青蔵鉄道で行く遙かなる聖都ラサとシガツェ・ギャンツェ ショトゥン祭スペシャル 10日間(2007年8月)
添乗員報告記●チベット歴史探訪とショトゥン祭 8日間(2006年8月)
チベット駐在日記●デプン寺・ショトゥン祭の様子(2009年)
チベット駐在日記●デプン寺・ショトゥン祭の1日(2007年)


草原の上でピクニックも楽しめる イェルパ・ツェチュ祭


洞窟の修行場 ダク・イェルパ

ダク・イェルパは、ラサの東の郊外約30km、キチュ川をさかのぼった山の中の洞窟群。古くは、7世紀に史上初めてチベットを統一したソンツェン・ガムポ王、8世紀にチベットに仏教を広めたインドの密教行者グル・リンポチェ(パドマ・サムバヴァ)、11世紀にチベット仏教を再興したアティーシャなど、チベットの歴史上のそうそうたる有名人が修行をしたラサ近郊でも有数の修行地なのです。
毎年チベット暦の7月10日(2017年は8月31日)にはツェチュというお祭が開かれます。ツェチュとは「(月の)10日」の意味。グル・リンポチェの生涯に関する12の重要な出来事はいずれも月の10日(ツェチュ)に起こったとされ、それらの出来事を記念するための法要が「ツェチュ」祭です。

このお祭では、ツェチュの法要のほか、巨大なタンカ(仏画)のご開帳、チベット・オペラとも呼ばれるアチェ・ラモも上演されます。ツェチュ祭が行われる時期は洞窟の下には美しい緑の草原が広がり、とても気持ちのいい場所。大勢の巡礼者が敷物とお弁当を抱えてやってきて、ピクニックをしながらお祭を楽しんでいます。観光客がほとんど訪れないので、ゆっくりとお祭を見学することができます。チベット人と一緒にピクニック気分でお祭を楽しむのがお勧めです。

tibet_kiji014_11美しい緑の草原が広がる祭会場
tibet_kiji014_14イェルパ・ツェチュで上演されるアチェ・ラモ