ナマステ!現在、ネパール出張中の菅です。
はじめに近況と道路状況
9月に発生した大規模なデモや10月初旬に豪雨の被害がありましたが、私たちのツアーエリアには大きな問題はないと考えています。しかし、道路は復旧はしているものの、まだ悪路の箇所があり、通常よりも移動に時間がかかることをご了承ください。
今回はマナスルエリアのトレッキングについてお伝えします。
マナスルは、日本人が初登頂した唯一の8,000m峰(世界第8位)であり、私たちにとっても特別な山です。
◆トレッキング1日目:ダラパニ(1,963m)〜カルツェ(2,700m)
初日はダラパニ村からスタート。ベシサハールという町でジープに乗り換えて激しく揺れる道を乗り越えながら、ようやくこの村に到着。道中は断崖絶壁のスリル満点な場所もあります。かなりのガタガタ道ですので、車酔いしやすい方は酔い止め薬を持参した方がいいです。
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8:00 発 ダラパニ(1,963m)
朝は谷間の道をゆっくり登りながらスタート。天気は快晴でしたが、陽が当たらず少し肌寒さを感じました。 -
10:00 着 ティルジェ(2,300m)
ジープ道は現在カルツェまで延びており(ただし、車はティルジェまで。その先はバイクのみ)、今後さらにアクセスが良くなる予定です。 -
11:30 着 ゴア(2,515m)【昼食】
途中、前方にはマナスル山群、背後にラムジュン峰の美しい景色に励まされながら進み、ゴア村でランチ。 -
14:30 着 カルツェ(2,700m)
午後は雲に覆われましたが、素朴な農村の風景が心を癒してくれました。

ベシサハールからダラパニ間は四輪駆動ジープを利用

スリル満点のジープ道をゆく

対向車が来るとすれ違うのが大変

前方にマナスル山群を眺めながらジープ道を登ります

ティルジェ村入り口の橋から(タルチョーが美しい)

収穫した豆の皮を剥がす村人

牛の放牧風景
◆トレッキング2日目:カルツェ(2,700m)〜ビムタン(3,710m)
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7:40 発 カルツェ(2,700m)
この日からようやく登山道らしい急登を歩きます。樹林帯の合間から、右手にプンギヒマール(6,538m)が姿を現し始めます。 -
9:10 着 ヤクカルカ(3,020m)⇒11:20 ハンプク(3,400m) 通過⇒12:00 峠 通過
ヤクカルカ村手前ではラルケ峰(6,249m)やチェオヒマール(6,905m)が目の前に立ちはだかります。 - 13:10 着 ビムタン(3,710m)
タルチョーが風になびく峠を越えると、森林限界を越えて木々がなくなり、視界が一気に開けます。ヒマラヤの壮大な景色が広がり、圧倒されることでしょう。しかし同時に、息が上がり始め、酸素が薄くなっていることを実感します。

樹林帯の急登を歩き高度を稼ぎます

石がゴロゴロした道ですので、捻挫に気を付けて慎重に歩きます

ヤクカルカ手前から望むヒマラヤ

ニワトリを運ぶ商人

雪煙立ち上がるマナスル主峰(8,163m)西面

森林限界線を越えると視界が開けます

ようやく富士山頂と同じくらいの標高・ビムタン村に到着
◆トレッキング3日目:ビムタン(3,710m)〜ポンカール湖(4,100m)往復
この日はポンカール湖までの往復トレッキングです。ガレ場を登ると、チェオヒマール(6,903m)やネムジュン(7,126m)などの壮大な景色が目の前に広がります。湖からは、マナスル方面の美しい景色や氷河も見ることができ、360度の大パノラマに圧倒されました。
- 登り:約2時間半、下り約2時間

印象的な山・カングル峰

それほど寒さは感じないものの水溜まりは凍っていました

氷河が目の前

氷河湖ポンカールからマナスル、プンギヒマールを望む
◆トレッキング4日目:ビムタン(3,710m)〜ティルジェ(2,300m)
帰路は慎重に下り、標高が下がるにつれて息も楽になり、寒さから解放されました。途中、カルツェで昼食をとり、無事にティルジェ村に到着。この日はトレッキングの疲れを感じつつも、ロッジ生活最終日なのでネパール料理のダルバートやモモでエネルギーを補充しました。動画はロッジのキッチンを映しています。ネパールの人々は非常にきれい好きで、キッチン内の食器類は完璧に整頓されています。
- 7:45 発 ビムタン(3,710m)
- 8:20 峠 通過
- 8:40 ハンプク(3,400m) 通過
- 9:55 ヤクカルカ(3,020m) 通過
- 11:30 着 カルツェ(2,700m) 【昼食・休憩】
- 12:50 発 カルツェ(2,700m)
- 14:10 ゴア(2,515m) 通過
- 15:15 着 ティルジェ(2,300m)

トレッキング終了村ティルジェへの最後の階段

ネパールの代表的料理・ダルバート

ネパール風餃子・モモ
◎最後に
マナスルを間近で感じられるこのエリアの魅力は、何と言ってもその迫力ある景観にあります。観光客も少なく、静かな環境で大自然を堪能できます。トレッキングの起点までの道のりは少々疲れますが、広がる景色を見ればその疲れも忘れられるでしょう。
私自身、このエリアを訪れるのは初めてでしたが、片道わずか1泊2日でこのような絶景を目にすることができるとは思いませんでした。ヒマラヤの雄大さを間近で感じたい方に、ぜひおすすめしたいコースです。