ブータン出張に行ってきました

5月28日(水)から6月6日(金)の10日間、ブータン出張に行ってきました。
現在、販売しているコースの現状調査や、これからツアーで販売するツアーの素材の検分のためです。

5月29日(木)
入国初日。この日はパロで、ブータン最古の寺院のひとつキチュ・ラカン、仏塔のような形のドゥンツェ・ラカン、伝統の橋ニャマイ・ザムを視察し、首都ティンプーに移動して第三代国王を祀るメモリアル・チョルテン、青果市場カジャ・トム、国王の政庁タシチョ・ゾンを望む展望所を視察しました。パロの街やティンプーの中心部は、近代化とともに観光地化が進んでおり、ふた昔以上前のブータンを知っているだけに、その変遷に驚かされました(よい意味で)。インドからの観光客が増加傾向で、寺院や景勝地でカメラの前でポーズをきめるインドの方々を目にしました。レンタルの民族衣装「キラ」、「ゴ」を着て散策している人たち、食堂で激辛のブータン料理を楽しむ人たちもいて、郷に入っては郷に従えの教えが浸透しているようです。

仏塔のようなドゥンツェ・ラカン(パロ)

仏塔のようなドゥンツェ・ラカン(パロ)


ティンプー市民の台所「カジャ・トム(青果市場)」

ティンプー市民の台所「カジャ・トム(青果市場)」

5月30日(金)
本来ならば「古道・巡礼道を歩いて楽しむブータン」の現状視察の予定でしたが、豪雨の濃霧のため、断念し、中央ブータンのブムタン谷に直行しました。ブムタンの名刹ジャンペ・ラカン、クジェ・ラカン、タムシン・ラカンを拝観し、ホームステイ先へ。ホームステイのホストファミリーに迎えられました。ドチュラ、ペレラ、ヨトンラという三つの峠を越え、朝から夕方まで走り続けました。かつては一車線?のぼこぼこ道だったと記憶していますが、現在では明確に二車線になっており、車移動も快適でした。ブムタン地方には、独特の食文化や生活文化があるので、パロやティンプー、プナカなどの西とは違う生活風景を体感することができます。

5月31日(土)
ブムタン谷の視察。来年は4月28日~5月2日に開催されるウラ祭(Ura Yakchoe)の会場となるウラ・ラカンを拝観。私にとって初めてのウラでしたが、地方色が強いブムタン谷のなかでも、濃ゆいほどの地方色を感じることができます。案内してくれたブータン・カゼ・ツアーズ&トレックスのシンゲ・ナムゲル氏も、ブムタン谷のなかでウラが好きだと言っていました。その後、ブータン伝統の手仕事のひとつヤタ織の工房、埋蔵宝典を発見したとされるペマ・リンパゆかりの淵メンバルツォを訪れました。夜は中央ブータンで広く食されている蕎麦粉を使ったプタ(麺料理)、クレ(蕎麦パンケーキ)を賞味。

ブムタン谷の東、ウラのラカン(寺院)で巡礼と出会った

ブムタン谷の東、ウラのラカン(寺院)で巡礼と出会った


蕎麦粉で作った麺料理プタ。油そばともまぜそばとも違う独特の調理法

蕎麦粉で作った麺料理プタ。油そばともまぜそばとも違う独特の調理法


蕎麦粉で作ったパンケーキ風のクレ。バターとはちみつで食べるとおいしい

蕎麦粉で作ったパンケーキ風のクレ。バターとはちみつで食べるとおいしい

6月1日(日)
ブムタンから冬場にオグロヅルが飛来するポブジカへ。途中、現王室と縁の深いトンサ・ゾンに立ち寄り、国技の弓の競技も見学。のどかな田園風景が広がるポブジカでは、民家の間を縫うように歩くハイキング・コースを歩いて、ホームステイ先に旅装を解きました。

国技の弓の試合(トンサ・ゾン)的に当てた人は、仲間の歌で祝福される。

国技の弓の試合(トンサ・ゾン)的に当てた人は、仲間の歌で祝福される。

6月2日(月)
名刹ガンテ・ゴンパを拝観し、ポブジカの自然を探勝するハイキング・コースを歩きました。牧草を食(は)む牛や馬を遠くに見て、美しい谷を俯瞰するコースです。その後、かつての冬の首都プナカに移動。子宝の寺院チミ・ラカンを拝観。観光客に交じって地元の参拝客の姿を見ることもできました。

のどかな農村風景(ポブジカ)

のどかな農村風景(ポブジカ)

6月3日(火)
「古道・巡礼道を歩いて楽しむブータン」の3日目、チャンダナからプナカ・ゾンのビューポイントまで6時間かけて歩きました。ブータンの古道、トランス・ブータン・トレイルは、ブータンの東西を結ぶ街道で、かつてプナカが冬の首都だった時分、ティンプー↔プナカを結ぶ道として、国王やジェ・ケンポ(ブータン仏教の最高峰)の移動にも使われ、往時をしのびながら歩きました。後半は変化のある山道で、棚田や川の景観が楽しめます。殆ど平坦なので、ハイキング初心者にも向いています。

棚田が美しい、古道・巡礼道を歩いて楽しむブータン

棚田が美しい、古道・巡礼道を歩いて楽しむブータン

6月4日(水)
プナカを出発し、ティンプーの高台に鎮座する大仏(クエンセル・ポダン)へ。ちょうど大説法の日で、大勢のブータン人が祈りを捧げる姿を目の当たりにし、仏教国ブータンを肌で感じました。最後は空港のあるパロへ。

クエンセル・ポダンの大説法で食事を振舞われる参拝者たち

クエンセル・ポダンの大説法で食事を振舞われる参拝者たち

6月5日(木)
パロを出発、帰途につきました。

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