添乗ツアー名 ●悠久のシルクロード大走破【第3弾】
新疆〜キルギス〜カザフスタン〜ウズベキスタン『玄奘の足跡を追う12日間』
2017年9月9日(土)~9月20日(水)
文・写真 ● 川崎 洋一(大阪支店)
7世紀玄奘三蔵は、どんな旅をしたのでしょうか? 参加者の好奇心と体力と食欲に恵まれ、企画以上の内容となりました。
ウルムチからカシュガルの機内から天山山脈を望むシルクロードの香り
カシュガルは新疆の中でもウイグル色の濃い所。週に一度の家畜市(羊、ヤギ、ヤク、らくだ)では、地元のウイグル族の人たちでにぎわう中、ボリュームたっぷりの羊肉串焼きやちょうどシーズンのイチジク、ハミウリ、サモサなんかを食べ歩き。旧市街ではウイグル娘に踊りも教わり、エイティガール寺院でモスクの雰囲気にも触れて、玄奘同様西へ向かう準備を整えました。
週に一度開催されるカシュガルの家畜市(撮影:芝川明義氏)
カシュガルの日曜家畜市 ラクダやヤクも取引されてました
串焼きをおいしそうに食べるウイグルのおじさん(カシュガルの家畜市にて)
カシュガルの民家風レストランでウイグルの踊りを見せてもらいました(撮影:芝川明義氏)
新疆で定番のシルクロードメニュー ビールがあるとさらにgood!
イスラム教寺院・エンティガール 玄奘が訪れたころ仏教が栄えていたカシュガルも、その後イスラム教王朝に取り込まれていく
カシュガルのポプラ並木 以前は普通だったこの風景も今都市部ではほとんどみられなくなってるそうです。トルガルト峠の試練
標高3,752mのトルガルト峠では、3つの難関(高山病、国境が閉まる時間、国境審査の厳しさ)をクリアしなければなりません。中国側では検問が厳しい上に、時間にルーズなため、なかなか予定通りに進みません。
今回も昼休み前に国境に着いたにも関わらず、「国境警備の者が予定より早く国境から戻ってきたから昼休みを終えるまでここで待て」と非情な言葉。店一つない高地の峠で3時間の開門待ち。昨日バザールで買い込んだ胡桃や干しぶどうが役に立ちました。7日間吹雪の中を山越えした玄奘に比べればなんてことはないでしょうが。
カシュガルからトルガルトまでの荒涼とした風景
トルガルト峠が近づくとカラフルな地層と雪山もお目見えする
トルガルト峠の国境の碑 これはキルギス側の碑遊牧の国
一日千秋の思いでキルギス入り。朝から国境で待っていてくれたガイドからビールの差し入れ! 躊躇なく車中で乾杯! 窓の外は草原。遊牧民の国に来たぞーっ。そしてうれしいことに、野菜が豊富で家庭料理が美味しいのです。みなさん、串焼き、ポロフ、ナンといったシルクロード料理に加え野菜料理も楽しんでいただきました。空気が澄んだキルギスでは、お客様発案による即席の「星空観察レクチャー」や「野点」も催され、玄奘が見たであろう星と、感じたであろうくつろぎを満喫しました。
トルガルト峠を越えキルギスに入ると草原の世界 ヤクや馬を見かけます(撮影:芝川明義氏)
シルクロードのキャラバンサライ跡ともいわれタシュラバットにも立ち寄りました。盗賊の根城だったとの説もあるようです・・・。
コチコルのフェルトショップではフェルト造りの実演もしてくださいました
フェルトのマットとキルギス帽が人気でした
イシククル湖南岸の村タムガのゲストハウスは裏庭が広くきれいな花や果物なのが植えられていました 夜は星空がきれいでした
カラコルのロシア正教会 かつてロシアであった名残、近くにイスラム教寺院もあり文明の十字路であったことを思い起こさせます
カラコルの民家での食事 キルギスの民家での食事は油控えめで女性にも好評でした
チョルポンアタの岩絵野外博物館 雨ざらしの屋外に古代の岩絵が1000個近く展示されています
イシククル湖と天山山脈 前夜降った雪で真っ白になった天山と寒い早朝からおよぐ人に驚きました
ドライブインのトイレで見かけた男女の標識 よく気持ちを表していてオツでした
イシククル湖からビシュケクへの道 シルクロード(交易路)であったが、かつては馬一頭しか通れないような細い道で難所だったそうだ
ブラナの塔 かつてここに都があったというが今はこの塔が残るのみ
アクベシム 玄奘が西突厥の王に請われて滞在した都と推定されて、今も発掘が続いている
オシュバザール キルギスのイスラムはゆるく豚肉も売っていました(ビシュケク)
オシュバザール シルクロードはいずこもドライフルーツの品揃えも豊富(ビシュケク)
ビシュケクで生演奏をバックに見たキルギスの民族舞踊 素敵でした世紀の一戦の地
再び、国境を越え、カザフスタンへ。歴史にその名を残す「タラス河畔」。751年、ユーラシア大陸東西の雄(唐とアッバース王朝)がここで相見えたのでした。この世紀の一戦は西軍に軍配があがり、その後、中央アジアにイスラム教が広がり、中国の製紙技術が西へ伝播しました。今は何もない川。ここで歴史が動いたんだ。頬をなぜる風に1,000年の時を感じるのでした。
キルギスからカザフスタンへの国境 この2国間の行き来は多く、バスの到着と見るやポーターも商売っけたっぷりに駆け寄ってきます
タラズ河畔 8世紀唐とアッバースが激突した地 今は平和な河原で新婚カップルに人気の撮影場所になってました 想像力が試される場所です
悲劇の姫アイシャビビのお墓 幾何学模様が美しいレンガ造りの廟でした
カザフスタンは広大な平原を有し道もまっすぐです、左に見える丘は天山山脈の西の端
カザフスタンらしいお土産を、と探したのがこれ 馬肉の缶詰です 味?まずまずですよ天竺遥かなり
カザフスタンは広大なステップ地帯。道は果てしなく続くように思えます。そうこうしてるうちに、3度目の国境を越え、ウズベキスタンへ。玄奘三蔵が17年費やした求法の道のほんの一部を走り終え、最終日、タシケントのレストランでは、あっというまの12日間を酒の肴に彼の歩いた長き道のりに思いを馳せました。
この日2つめの国境越え カザフスタンからウズベキスタン
歴史博物館で見逃せないのがガンダーラ仏 柔和な表情に癒されます
スザニ 刺繍をほどこしたウズベキスタンの伝統的布 お土産としてもキルギスのフェルトに続いて大人気でした該当ツアー
悠久のシルクロード大走破【第3弾】
終了ツアー
新疆~キルギス~カザフスタン~ウズベキスタン 天山越えからオアシス回廊 玄奘求法の道をサマルカンドへ15日間
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2025年から始めるシルクロード大走破の旅
シルクロード大走破(第2弾): 見どころ一挙ご紹介!天山南路~タクラマカン砂漠~西域南道2020
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