添乗ツアー名 ●フォトジェニック・キルギス9日間
2025年8月8日(金)~8月16日(土)
文・写真 ● 前田優希(大阪支店)
日本では連日「暑い、暑い」と口にせずにはいられない酷暑の夏。うんざりするような暑い日々から抜け出し、向かった先は——暑すぎず寒すぎず、まさに理想的な気候に恵まれたキルギスでした。

今回ご一緒したお仲間。ブラナの塔にて
今回添乗した「フォトジェニックキルギス」では、
① 標高3,000mの高山湖・ウコック湖周辺での1泊2日ホーストレッキング、
② 中国国境近くナリン州タシュラバトを拠点に日帰りでチャトゥルキョル峠を目指すホーストレッキング、
この2つのトレッキングを中心に楽しみます。
その名のとおり、訪れる場所はどこもまさに“フォトジェニック”。大自然が織りなす絶景が次々と目の前に広がり、思わずシャッターを切りたくなる風景ばかりでした。
ターコイズブルーの2つの湖を馬と徒歩で訪れる
前半:1泊2日 ウコック湖ホーストレッキング
標高1,800mコチコルのゲストハウスを後にし、車で約20分。トレッキングの出発点となるイサケーブ村で、これから2日間お世話になる馬と馬方さんと顔合わせ。ヘルメットやチャップスを装着し、ガイドさんから馬の乗り方や操縦の仕方を簡単にレクチャー。準備が整った方から順に騎乗し、パートナーとなる馬との呼吸を合わせながら、目的地・標高3,000mのウコック湖を目指します。

標高3000mのウコック湖を目指します
道中は夏の放牧地が広がり、川のせせらぎをBGMに、雄大な自然の中をゆっくりと進んでいきます。途中、草原の広場でランチ休憩。ゲストハウスお手製のキルギス風お弁当をいただきながら、馬上の疲れを癒しました。すでに「普段使わない筋肉がすでに悲鳴をあげている!」「膝が痛い、、、」という声もちらほら。


約4時間の乗馬ののち、ついに遠くにターコイズブルーの湖面が現れました。目的地、ウコック湖です! 湖畔沿いを進み、この日の宿・ユルタキャンプに到着。チェックイン後は、夕食まで湖畔を散策したり、ユルタで横になったりと、それぞれ自由に思い思いの時間を楽しみました。

ウコック湖が見えてきた!


夜は満月に近い明るい月が山々を照らし、幻想的な光景に包まれました。満天の星空ももちろん魅力的ですが、私は月明かりの夜もまた格別に感じます。

月夜に照らされるユルタキャンプ
翌朝、ユルタキャンプを後にし、さらに山奥にある湖・トール湖を目指して出発。最初はウコック湖畔を、のんびり草を食む牛たちとすれ違いながら進みます。やがて視界の先には、標高4,000m級の天山山脈が白く輝き、その雄大な姿を現しました。


「ここから先はもう馬では進めない」という地点に到着すると、馬を降りて徒歩でのトレッキングに切り替えます。標高3,000mを超える高地、息が切れそうになりながらも一歩一歩ゆっくり登ること約1時間。ようやく辿り着いた山頂についに湖が!

最後は馬を降りトレッキングであがります
標高3,400mに静かに佇む氷河湖・コル・トール。透きとおる水面に雪山が映り込み、まるで一枚の絵画のよう。思わず「ここは天国なのでは…」と感じてしまうほどの絶景に、しばし時を忘れて見入ってしまいました。

ゴールのトール湖に到着!
ホーストレッキングの様子は動画をご覧ください!
後半:日帰り チャトゥルキョル峠ホーストレッキング

タシュラバトのキャラバンサライ跡

タシュラバトのキャラバンサライ跡
後半の舞台は、かつてシルクロードを往来するキャラバン(隊商)が泊まった隊商宿跡で知られるタシュラバト。キャラバンサライ跡とは言われていますが、ガイドさんの話では、実は他にはキリスト教会跡や仏教遺跡など、いろんな説があるそう。ガイドさん自身は山賊のアジトだったのではという説。中国・カシュガルへの正規のルート(=シルクロード)から車で40分くらい離れた場所にあるここが隊商宿だったのは不自然で、旅人をターゲットにしていた山賊たちの潜伏地だったのではないか、とのこと。文献が残っていないため真実を知る術はもうないそうですが、果たして真相はいかに・・。


ここタシュラバトから新たなホーストレッキングが始まります。前半とはまた違う馬に乗り換え。もともと小柄なキルギス馬ですが、最近はサラブレッドとの交配で大柄な馬も増えているそうです。


最初は川沿いの穏やかな谷あいを、ゆったりと進みます。このあたりはマーモットの楽園。あちこちで甲高い鳴き声をあげ、穴からひょっこり顔をだしてじっとこちらを見つめる姿に、癒されました。

マーモットをたくさん見ることができます!(お客様より写真拝借しました)
やがて道は峠へと変わり、馬がすれ違うのも難しいほどの細い山道に。谷底を覗き込みながら進むその道は、まさにスリル満点です。最近は欧米から訪れるトレッカーも増えましたが、私たちは馬に揺られながら一気に高度を稼いでいきました。




峠を登りきると、標高約4,000m。眼下には中国との国境が広がります。はるか昔から、多くの人々がこのような峠を馬で越え、シルクロードを往来していたことを思うと、自然と胸が熱くなりました。

標高4000mのチャトルキョル峠到着!
こちらもショートムービーをご覧ください!
写真では伝えきれない、どこまでも続く草原、美しい湖、悠久の歴史を感じさせる峠道。キルギスのホーストレッキングは、まさに“絶景とともに心が解き放たれる旅”。馬で進むたびに「この景色をずっと覚えていたい!」と思える瞬間が訪れ、思わず深呼吸したくなるような空気に包まれます。
キルギスでは、乗馬中はもちろん、道中も次々と絶景が広がります。ただ、とびっきりの絶景に出会うには車では難しく、やはり馬でしかたどり着けません。近年、キルギスの魅力は世界中に知られるようになり、今回も多くのヨーロッパからのトレッカーとすれ違いました。あの静かな景色がいつまで守られるかは分かりませんが、一度訪れれば、また必ず戻りたくなる国です。ぜひお早めに訪れてみてください!