活気があふれるマラムレシュ地方のマーケット

自家製のチーズと牛乳を売る女性。マラムレシュの女性はスカーフを頭に付けているのが特徴

マラムレシュ地方のマーケット地図

※赤：シゲット・マルマツィエイの市場　青：動物市

人と物が行き交うシゲットの市場

マラムレシュ地方のウクライナ国境近くの街シゲット・マルマツィエイの市場はこの地方の中でも特に見応えがあります。というのも、この市場では周辺の村々からは地元産の野菜、乳製品、花などを売りに来る人々に加え、物価が安いお隣のウクライナから色々な商品を持ち運んでくるウクライナ人、そして、それらの品を求める人たちが混ざり合い朝から活気があふれています。街の市場といっても近代的な建物ではなく歴史を感じる古い建物が使われていて、マラムレシュ地方らしい良い意味でローカルな雰囲気を感じます。色々な商品が並んでいますが、各村々からやってくる野菜やチーズが見ていて面白く、特にチーズは日本ではまず見ることが出来ない巨大なサイズで陳列されているので見応えがあります。また、ウクライナ国境が目と鼻の先という事もあり、ルーマニアより物価が安いウクライナから仕入れてきた食品や日用品などが多く売られているのもこのシゲットの市ならではの光景です。売られている商品だけでなく、近隣の村から来る人々の服装もマラムレシュらしさがあり、特に女性は様々な色柄のスカーフを頭に付けていて、これもこの市場の見所のひとつでもあります。

入り口付近から人で溢れるシゲットの市

国境を越えウクライナからやってきた女性

近隣の村からは手作りのチーズを売りに来る

日本ではまずお目にかかれない巨大なチーズ

村で採れる新鮮野菜も豊富

野菜だけでなく花なども売られている

伝統の青空動物市

マラムレシュ地方の村のマーケットで忘れてはいけないのが毎週月曜と木曜日にどこかしらの村で行われる動物市です。これは各村の広場で開かれる青空市で、牛、豚、羊、山羊そして馬などといった多くの動物が売り買いされます。マラムレシュは農業や畜産業が主な産業で多くの家庭で牛乳やチーズといった乳製品や食用肉の生産などを行っています。しかも近代化の波をあまり受けていないため、農作業では馬を使って畑を耕していたり、物の運搬で道に馬車が走っている光景をよく見かけます。マラムレシュの人々にとってはより良い家畜を手に入れることは生活を維持する上でとても重要なことなのです。そのため、この動物市では真剣な売買が行われています。昔から変らずに受け継がれている伝統の青空動物市なのです。