第348話 ナン・ソク ~内モンゴル~ チベット医・アムチ小川の「ヒマラヤの宝探し」
8月4日、内モンゴルからエムチ(モンゴル伝統医)が訪れた。日本人のアムチ(チベット伝統医)に会ってみたいというので、日本の大学に留学している義理の息子が、通訳兼ドライバーとして、森のくすり塾まで連れてきてくれたのである […]
8月4日、内モンゴルからエムチ(モンゴル伝統医)が訪れた。日本人のアムチ(チベット伝統医)に会ってみたいというので、日本の大学に留学している義理の息子が、通訳兼ドライバーとして、森のくすり塾まで連れてきてくれたのである […]
薬研(やげん)とは車輪のような鉄で薬草を細かくする道具である。年配の方ならば映画「赤ひげ」の新米医師役の加山雄三を思い浮かべ、若い世代は「千と千尋の神隠し」に登場する釜炊きジジイの一場面を連想するだろうか。もしくは近所 […]
テレビ大阪「さらばの、この本誰が書いとんねん(外部リンク)」から出演依頼があり、ちょっと迷って了解の返事を送った。実質、初のテレビ出演である(注1)。番組の趣旨は、衰退している書店業界を盛り上げようというもの。ありがちな […]
「2025年7月5日に大災害が起こる」という噂が海外にまで波及したために訪日客が減少しているとの報道にちょっと驚いてしまった。知人の娘はその日だけ都内から実家の上田市に帰省する(しかも推しアイドルグッズを疎開させるために […]
メンツィカン(チベット医学大学)入学前の2001年、チベット亡命政府厚生省事務次官ユースクさんと知り合った。ユースクさんは当時50歳くらい。チベット人にしては珍しい名前だなと思っていたら、イスラム教徒名だというので驚いた […]
10年に及ぶ学びを終え、いよいよ明日、北インド・ダラムサラを離れて日本へ帰る2009年4月10日、僕はメンツィカン(チベット医学暦法大学)職員室にお別れのあいさつに訪れた。すると別れ際、チュペル校長が真剣な顔で「オガワ、 […]
「ツェリン・バルダンよ、よくお聞きなさい」 25年前も前に一度視聴しただけなのに、あの独特のゆっくりとしたナレーションはいまも耳に残っている。1998年、北インド・ダラムサラへ向かう直前にDVD『NHKスペシャル チベッ […]
中国・四川省アチェンガル・ゴンパのアソン・リンポチェ(本文と直接の関係はありません) 一年間に及ぶ研修がもう終わろうかという2009年3月下旬、病院長が「私がずっと診てきた高僧が遷化しトゥクダムに入られたようだ」と教えて […]
小さい頃、遠足といえばバスの酔い止めにみんな仁丹を持ってきていた。せっかく買ったのだからと、気分も悪くないのに小さな銀色の丸薬を口にすると清涼感のある香りが広がったのを覚えている。仁丹は甘草、阿仙薬、薄荷、丁子など穏やか […]
2020年11月23日 暗誦する筆者 四部医典の暗誦儀式「ギュ・ニ」を開催するにあたり、暗誦の立会人をどうするか悩んでいた。メンツィカンで開催されるギュ・スムでは、大学の先生が5人がかりで立ち会い、つまり審査にあたる。 […]
マンダラ マンダラ(曼荼羅)の呼称は日本ではきわめて抽象的に用いられている。たとえばチベットの仏画全般を総じてマンダラと呼んだり、円と四角を組み合わせたマンダラ風の現代絵画もまたマンダラと称されることがある。そのマンダラ […]
タシデレ 「Hello こんにちは」はチベット語でタシデレとされている。しかしタシデレを一語一語解説するとタは輝く、シは祥(さち)、デは幸せ、レクは良い、したがって直訳すると「祥が輝き幸せであれ」となり「おめでとうござい […]